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     際限のない「湿疹のかゆみ」のメカニズムをついに解明!炎症ではなく黄色ブドウ球菌が原因  
     赤み、細かいブツブツ、水疱、そして耐え難いかゆみが伴う「湿疹」は、私たちにとって一般的な病気です。特にアトピー性皮膚炎は、子供や十代の若者によく見られ、成人でも10人に1人が抱えています。「長年、際限のないかゆみに悩まされてきた」という人も少なくないでしょう。そしてこれまで、これらの「かゆみ」は、皮膚の炎症によって生じると考えられてきました。しかし最近、アメリカのハーバード大学(Harvard University)医学部に所属するアイザック・M・チウ氏ら研究チームは、湿疹のかゆみの原因が、身近に存在する菌「黄色ブドウ球菌(学名:Staphylococcus aureus)」だと報告しました。皮膚の炎症がかゆみを引き起こすのではなく、黄色ブドウ球菌が単独でかゆみを引き起こしていた可能性が高いのです。この世界初の発見の詳細は、2023年11月22日付の学術誌『Cell』に掲載されました。→詳細へ
   
 シジュウムエキスは、短時間の内に黄色ブドウ球菌を除菌    ナゾロジー2023/11/26 
26     子どものクルミアレルギー急増 食物アレルギー原因3位に 
   
今、子どものクルミアレルギーが急増しています。食物アレルギーの原因物質といえば「卵(鶏卵)」「乳」「小麦」が、長い間1~3位で不動の地位を保っていました。ところが、2020年の消費者庁の調査では「小麦」が3位から陥落。「木の実類」に取って代わられたのです。これを受けて23年3月には、アレルギーの特定原材料品目にクルミを表示することが義務化されました(完全施行は25年4月)。
 原因物質の3位になった木の実類には、アーモンドやカシューナッツなどいろいろな木の実が含まれますが、その中で最も多くアレルギーを起こすのがクルミです。クルミのアレルギーは、木の実類によるアレルギー全体の56.5%を占めています。最近はコンビニなどにもナッツコーナーがあったり、ミックスナッツやグラノーラ、カレーやサラダ、料理のソースなどにも使われたり、子どもの口にも入りやすくなっています。クルミやいろいろな木の実で食物アレルギーを起こすことがある、ということを知っておくことが大切です。 

    毎日新聞 2023/8/31 東京夕刊 
     乳児期の親との唾液接触 アレルギー発症との関連判明
   
県立医科大学は24日、乳児期(生後12カ月未満)に親と唾液接触した子どもは、
学齢期(6~15歳)のアトピー性皮膚炎とアレルギー性鼻炎の発症リスクが下がる傾向にあることが明らかになったと発表した。コロナ禍で乳幼児が唾液接触する機会が減少し、子どものアレルギー疾患が増加している中、この結果は効果的な予防法開発につながる可能性があるという。

 研究は和歌山県立医科大のほか兵庫医科大、獨協医科大などが共同で、石川県と栃木県の小中学生の親子3570組を対象にアンケート調査を行った。アンケートでは、「乳幼児期に食器の共用があるか」「おしゃぶりの使用では親が口に入れ洗浄しているか」などを問い、関連性を把握。分析の結果、学齢期のアトピー性皮膚炎の発症リスクは、
乳幼児期に食器を共用していた場合48%低下し、親が口に入れたおしゃぶりを共用していた場合は65%低下していることが分かった。さらにおしゃぶりの共用は、アレルギー性鼻炎発症リスクが67%低下、ぜんそくとは明確な関係性は見られなかったが、発症リスク低下の可能性を推測できるとした。親の唾液が乳児に移行することで免疫が刺激され、予防につながっている可能性があるという。

 一方で、虫歯の菌の感染リスクについては、初感染時期は歯が生えてくる生後19~31カ月の間に集中しており、唾液接触はその前の時期が重要だとしている。

 子どものアレルギー疾患は近年、特に先進国で増加しており、原因として清潔すぎるライフスタイルの影響が挙げられている。スウェーデンでは2013年、親が口に含んだおしゃぶりを使用することで、乳幼児のアレルギー予防につながるという研究結果が発表されている。今回の発表で学齢期との関連が明らかとなり、今後の研究により小児アレルギー疾患発症予防の開発につながることが期待される。
 
     日高新報2023年5月29日
     アトピー性皮膚炎のかゆみ改善に「タンニン酸配合入浴剤」が有効 
   
タンニン酸を配合した入浴剤が、アトピー性皮膚炎患者の痒み抑制に有効であることを、広島大学と株式会社バスクリンが共同研究により実証した。

 汗は、アトピー性皮膚炎に対して悪化因子として作用する。一方、
植物成分の一種であるタンニン酸は、汗中の抗原(アレルギーの原因物質)を中和し、ヒスタミン遊離を抑制することによって、アトピー性皮膚炎の痒み軽減に優れた効果を発揮する。

 これまで、タンニン酸の水溶液を皮膚にスプレーすることにより痒みを軽減できることが確認されていたが、今回、日常の入浴を通して手軽にアトピー性皮膚炎患者の痒みを軽減できれば、という考えから、本グループは、「タンニン酸を配合した入浴剤」の効果を検証する研究を実施した。広島大学皮膚科外来を受診しているアトピー性皮膚炎患者に協力してもらい、「タンニン酸配合入浴剤」と「タンニン酸を配合しない入浴剤」を、どちらか分からない状態で各々2週間ずつ使用してもらい(ランダム化二重盲検クロスオーバー試験)、痒みの自覚症状を評価してもらった。また、医師には、臨床症状をスコア化してもらった。

 その結果、自覚症状評価では、「タンニン酸配合入浴剤」使用時は、「タンニン酸を配合しない入浴剤」使用時よりも夜間における痒みが有意に大きく抑制された。また、
「タンニン酸配合入浴剤」の使用前後で、夜間および日中の痒みは有意に軽減された。医師による臨床症状評価でも、症状スコアの有意な低下が見られた。一方、入浴剤に起因した有害事象は認められなかった。

 入浴自体による皮膚の清潔に加えて、タンニン酸配合入浴剤の使用は、手軽で継続しやすく、他の治療との併用も容易なことから、アトピー性皮膚炎の長期的な症状改善に大いに役立つことが期待される。 

     大学ジャーナル 2021年3月5日
     
     アトピー性皮膚炎の治療に光明。大きな改善効果が期待される注射が開発される(英研究) 
   
アトピー性皮膚炎は、強いかゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す症状を持つ皮膚疾患だ。私もこれに悩まされているのだが、ついうっかり掻いてしまうことで、皮膚のバリア機能を低下させ、更に悪化させるという悪循環に陥っている。
 これまでは、ステロイド治療が主だったが、副作用もあることから新たな治療法が望まれていたが、この度、オックスフォード大学の研究グループが、「エトキマブ(etokimab)」という新薬を投与することで良好な結果が得られたという発表がなされた。 

 ・皮膚に炎症を起こす「IL-33」を標的にしたエトキマブ
 免疫系には、インターロイキンという細胞同士のコミュニケーションを助ける化学物質が働いている。
  そのひとつである「IL-33」は、ダメージを受けた皮膚に免疫細胞を集めることで炎症を促す作用があり、マウスによる実験ではアトピー性皮膚炎と同様の症状を引き起こすことが知られている。
 エトキマブはこのIL-33を標的にすることで皮膚炎の緩和を狙ったものだ。

・エトキマブの注射により症状が改善される患者が多数
 アトピー性皮膚炎の患者12名を対象とした治験では、まずプラセボを注射してからアレルギー反応を引き起こすイエダニを注射。それから1週間後に静脈注射でエトキマブを注入し、さらに免疫反応を引き起こす物質を注射。
 これらの各セッションごと生じた発疹のサンプルを回収して、それを調べた。
 『Science Translational Medicine』(10月23日付)に掲載された治験結果によると、エトキマブを注射された12名全員で皮膚炎が改善し、症状の程度を表すスコアは半減していたとのこと。
 注射してから29日後の段階では、83パーセントにこうした改善が見られたほか、アレルギー反応に関連する免疫細胞である好酸球が40パーセント減少していた。

・より効果的で副作用の少ない治療に期待

 日本では45万人のアトピー性皮膚炎患者がいるとされている。その原因は完全には解明されていないが、患者自身の体質や環境要因など複数の要因によって引き起こされると考えられている。
 アトピー性皮膚炎になると、皮膚のバリア機能(外界のさまざまな刺激、乾燥などから体の内部を保護する機能)が低下することがわかっている。そのため、外から抗原や刺激が入りやすくなり、これらが免疫細胞と結びつき、アレルギー性の炎症を引き起こす。
 また、かゆみを感じる神経が皮膚の表面まで伸びてきて、かゆみを感じやすい状態となっており、掻くことによりさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥ってしまう。人によっては夜も眠れないほどつらい症状になることもある。

     BIGLOBEニュース2019/10/30
     
     かいてもかいても続く「かゆみ」 日本初の研究拠点 
   


 順天堂大は8月、かいてもかいても治まらない「かゆみ」の克服を目指す日本初の研究拠点「順天堂かゆみ研究センター」を同大浦安病院(千葉県浦安市)に開設した。従来の薬が効かないアトピー性皮膚炎や人工透析などで起こる難治性のかゆみの仕組みを解明し臨床に生かすという。

 高森建二センター長によると、これまで「弱い痛み」と思われてきたかゆみは、痛みと原因も神経経路も違うことがわかってきた。なかでも、かゆみの主な原因である化学物質ヒスタミン」以外で起こる難治性のかゆみは抗ヒスタミン剤が効かず、原因解明が急がれている。

 高森さんらの研究で、アトピー性皮膚炎のかゆみは「セマフォリン3A」というたんぱく質が表皮で欠乏することが原因とわかった。このたんぱく質は神経が伸びるのを抑える働きがあり、通常は表皮に神経が伸びてこないようにしているが、欠乏すると神経が表皮に伸び、わずかな刺激にも反応してかゆみを発生させていた。このたんぱく質を表皮に与えることで抑制できるという。

 透析患者を襲うかゆみも、「カッパーオピオイド系」のたんぱく質が血液中で減ったことが原因だった。これを薬で補うことでかゆみを抑制できた。

 今後がんが原因で起きるかゆみなども解明していく。高森さんは「かゆみは不眠やうつを誘発し、痛みより影響が大きいこともある。一般の病院で治らないかゆみに苦しむ患者の治療に当たりたい」と話す。(三嶋伸一)

     朝日新聞2019/9/25
     
     筑波大、細胞がアレルギー発症抑える仕組み解明 
   

筑波大学の渋谷彰教授らは食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などアレルギー症状の原因となる肥満細胞の活性化を細胞が自ら抑える仕組みがあることを見いだした。肥満細胞の膜の外側に出るリン脂質とたんぱく質が結合すると様々な化学物質の放出が抑えられるという。

アレルギーは原因物質が体内に入ると抗体が作られる。肥満細胞がこれらと結合すると炎症反応を誘導する化学物質が放出されて症状が出る。

研究グループは、細胞が死滅する際に膜の外側に出る「フォスファチジルセリン(PS)」というリン脂質が生きた肥満細胞でも出ることを発見した。PSが肥満細胞の細胞膜上のたんぱく質「CD300a」と結合すると、化学物質の放出を抑えることがわかった。このたんぱく質を欠損したマウスは正常のマウスに比べて、全身性アレルギー反応であるアナフィラキシーの症状の回復が遅れた。

世界の人口の25%が食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などにかかっている。従来は化学物質の働きを抑える薬を中心とした対症療法が行われてきた。研究グループは5年程度をめどに製薬会社とPSと結合するたんぱく質の働きを強くする新薬の実用化を目指す。

     日本経済新聞2019/7/7
     
     「指しゃぶり」と「爪噛み」はむしろ身体にいい  シカゴ大教授が教える「最強免疫力」の育て方
   


小児科専門誌『ピディアトリクス』誌で紹介された、ある最近の研究によれば、小児が汚れた指を口に入れる行為には利点があるという。

ニュージーランドの研究者たちが、1972~1973年にかけて生まれた約1000人を38歳になるまで追跡した。これらの人々が5歳、7歳、9歳、11歳のとき、研究チームは両親に子どもたちが親指をしゃぶったり爪をかんだりするか尋ねた。

その後、13歳になったとき、犬、猫、カビ、ほこり、草に対する一般的なアレルギーの有無を調べた。すると、幼いときに「口に指を入れる癖」のあった子の38%にアレルギーがあったのに対して、そういう癖がなかった子では49%という結果だった。

この研究は2つの現象同士の因果関係ではなく相関関係を指し示すのみであるとはいえ、それでも興味深い。

親指をしゃぶる行為と、爪をかむ行為は、土を口に運ぶうまい方法だ。手の爪には150種以上の細菌が棲んでいて、その大半が爪床の下で土にまみれて繁殖している。子どもは手を汚す天才だから、親指は土を口に運んでくれるすばらしい手段だ。続きを読む

      東洋経済オンライン社2019/4/29
     
     アトピーの最新治療、健康な皮膚の「常在菌」を移植
   
米国では、多剤耐性菌による腸炎の再発予防に腸内細菌叢の移植治療が承認され、院内感染の拡大抑制に効果を上げた。このほか、過敏性腸症候群、クローン病などの炎症性腸疾患に対する腸内細菌叢移植の研究も盛んだ。
さらに先月、アトピー性皮膚炎患者に健康な人の皮膚の常在菌を移植する治療法の試験結果が、米国立アレルギー・感染症研究所から報告された。
 アトピー性皮膚炎患者の皮膚には「悪玉菌」の黄色ブドウ球菌が多く存在し、炎症やバリア機能の破綻に関与している。
研究グループは、健康な人の皮膚から「R.mucosa」と呼ばれる常在菌を採取し、この細菌を添加した水溶液を作製。
 まず、成人アトピー患者10人に依頼し、1週間に2回、合計6週間にわたり、肘の内側と自分で選んだ場所に霧吹きで細菌入り水溶液を噴霧してもらった。
 さらに9~14歳の5人の小児患者に対し、今度は症状がある全ての場所への噴霧を12週間続けた後、噴霧回数を1日置きに増やし、さらに4週間継続してもらった。その結果、成人患者10人のうち6人、小児患者の5人中4人で、皮疹などの症状が50%以上軽くなったのだ。小児患者では、黄色ブドウ球菌の勢力の衰えも観察された。一方で、副作用や合併症の報告はなかった。試験終了後に、ステロイドの塗り薬の量を減らしたケースも報告されている。
 また、今回の研究では、スキンケア用品に含まれるパラベンなどの防腐剤がR.mucosaの成長を邪魔することもわかった。日々のケアで、常在菌のバランスを乱しては本末転倒だ。十分に注意したい。
 研究者は「アトピー性皮膚炎患者の皮膚表面の常在菌は、善玉、悪玉のバランスが崩れ、悪玉菌が炎症や皮膚の乾燥を引き起こしている」とし、今後の研究次第で、皮膚常在菌のバランスを整える新しい治療法が開発できるという。実現すれば、アトピー性皮膚炎に悩む人への福音になるはずだ。

     ヘルスプレス2018/6/22
     
     ごく少量のアレルゲンによるアレルギー性気道炎症の発症機序を解明 
   

[学校法人 順天堂]

~ 皮膚感作と吸入抗原の酵素活性が気道炎症の原因となる ~

順天堂大学大学院医学研究科・アトピー疾患研究センターの高井敏朗 准教授らの研究グループは、アレルギーを引き起こすダニや花粉の抗原に含有されるプロテアーゼ活性(タンパク質分解酵素活性)が抗原感作*1成立後の気道炎症の発症に重要な役割を果たすことを明らかにしました。これは、プロテアーゼによって損傷された気道上皮から放出されるサイトカイン(IL-33) *2が抗原特異的T細胞*3に作用し、
ごくわずかな吸入抗原量で発症に至る新たな機序によるものであり、アレルギーマーチ*4 などの予防や治療法の開発につながると期待されます。本研究成果は米国アレルギー・喘息・免疫学会発行の科学雑誌Journal of Allergy and Clinical Immunologyのオンライン版(日本時間2018年2月6日)で公開されました。
【背景】
皮膚を介した抗原感作が起点となる喘息・鼻炎や食物アレルギーなどは、いわゆるアレルギーマーチに発展することがわかってきています。経皮抗原感作が成立した後の異所(呼吸器・消化管など)でのアレルギー性炎症の発症には、T細胞やIgE抗体などの獲得免疫系が関与すると考えられていますが、
なぜごくわずかな量の抗原にT細胞が過敏に反応するのかはよくわかっていませんでした。そこで私たちの研究グループは、経皮感作後の最初の抗原吸入で気道上皮に何が起こっているのかを明らかにするため、実際の環境下で抗原が有する特性に着目して作用機序を調べました。
【内容】
私たちは、ダニ主要アレルゲンと構造が類似したパパイヤ由来のプロテアーゼ(パパイン:食肉加工に用いられ職業性アレルゲンとしても知られる)をモデル抗原として選択しました。これを重要な抗原感作ルートと考えられる皮膚に塗布して感作を成立させたマウスは、
少量の抗原の吸入によって気道炎症を発症しました。この反応は吸入時の抗原のプロテアーゼ活性を失活させると起こらなかったことから、発症には抗原のプロテアーゼ活性を必要とすることが明らかになりました。続きを読む

     時事通信社2018/2/7
     
     アトピー乳児の卵アレルギー、少量摂取で発症抑制 学会が推奨
   


日本小児アレルギー学会は16日、卵アレルギーの疑いがあり、アトピー性皮膚炎にかかった乳児に対し、生後半年から少量の卵を食べることを推奨するとの提言を発表した。原因となる食材は与えないとする考え方が根強い中、卵を早くから食べることで発症を抑えられるという研究成果を踏まえた。家庭で実践する際、専門医の指導を受けるよう求めている。

 食物アレルギーは体内に入った病原体などを排除しようとする免疫が食べ物を有害とみなし、不必要に攻撃することで起こる。卵アレルギーは食物アレルギーの中で最も多く、食べた直後にじんましんや下痢などの症状が出る。ショック状態になると死亡することもある。

 アトピー性皮膚炎と診断された生後半年未満の乳児で、血液検査などでリスクが高いとわかった場合が対象となる。皮膚炎を治療して湿疹が出なくなってから始める。生後6~8カ月はゆでた白身0.2グラムをメドに毎日食べ、その後は段階的に量を増やす。

 国立成育医療研究センターなどが昨年、離乳早期から少量の卵を摂取することで8割がアレルギーの発症を予防できるとの結果を発表。同学会の海老沢元宏理事は「摂取を遅らせる従来の指導では患者が増えてしまう。医師だけでなく一般の人にも知ってほしい」と話した。

     日本経済新聞2017/6/16
      たばことアトピー性皮膚炎…妊娠中、赤ちゃんに影響
   
肺疾患や気管支ぜんそくなど、体に様々な悪影響を及ぼすことが指摘されている喫煙。最近の研究では、妊婦の喫煙や受動喫煙によって、生まれてきた赤ちゃんが、アトピー性皮膚炎や乳児湿疹になるリスクが上がる可能性があることがわかった。(鈴木希)
 アトピー性皮膚炎は、強いかゆみを伴う皮膚炎で、免疫の過剰反応であるアレルギーを持つ場合が多い。子どもの場合、比較的よくみられる乳児湿疹が2か月以上続いた場合などに診断される。発症には、親から受け継いだ体質が関わっているとの見方もある。
 慶応大学病院皮膚科の医師・海老原 全(たもつ)さんによると、アトピー性皮膚炎は、かゆみ、睡眠不足のほか、患部からしみ出す液の対処や薬の塗布、見た目の変化などによって、生活の質が大きく低下するという。 子どもや妊婦に対する喫煙・受動喫煙の影響としては、早産や低体重などの妊娠中や出産時のトラブル、出生後の乳幼児突然死症候群や気管支ぜんそくなどの発症リスクが高まることがこれまでの研究で指摘されている。 これらに加えて、子どものアトピー性皮膚炎も、母親のおなかの中にいる時期のたばこの煙が関係していることが明らかになってきた。
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     YOMIURI ONLINE2017年6月7日
     日用品メーカー、ダニ駆除剤を積極投入 ぜんそく・皮膚炎など予防効果を訴求  
   


湿度が上がり「ダニ」が繁殖しやすくなる梅雨の季節が近い。住環境で繁殖に適する条件が重なると、150万匹ものダニが発生することもあるという。そこで注意が必要なのが、ダニによる健康被害。アレルギー疾患の中で、アトピー性皮膚炎や小児ぜんそくの原因の一つとして挙げられる。室内にダニが繁殖しないために、効果的な対策が大切。日用品メーカーはダニの季節を前に、駆除剤を積極的に投入している。(山下絵梨)

【患者数急増】

ダニは、昆虫ではなくクモの仲間。室内にいるダニの8割が「ヒョウヒダニ」だ。0・3ミリ―0・4ミリメートルほどの大きさで、布団やぬいぐるみ、じゅうたんなどに多く発生する。人を刺すことはないが、人のフケやあか、食品カスなどを餌に繁殖する。ダニの死骸やふんを人が吸い込むと、ぜんそく、皮膚炎、鼻炎、結膜炎などのアレルギー疾患を引き起こす原因となる。

厚生労働省の調査によると、国内の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患にかかり、患者数は急速に増加している。ダニは気温25度C、湿度60%で急速に増える。近年、断熱性能を高めるため気密性を強化した住居などが増えたことも、ダニが室内にまん延する原因になっている。
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     日刊工業新聞2017年5月24日
     小児食物アレルギーの発症予防――最近の知見から 
   
 以前は,食物アレルギーの原因として「未熟な腸」が感作の場になると考えられたため,食物アレルギーの発症予防として乳児期の食物除去が推奨された時代がありました。しかし近年になり,食物アレルギーの感作の中心的な場は「炎症のある皮膚」(アトピー性皮膚炎)であることが明らかにされ,経口摂取はむしろ免疫寛容をもたらすことがわかってきました。

 さらに2015年以降,卵やピーナッツなどの食物アレルギーの頻度が高い食品を乳児期早期に摂取するほうが食物アレルギー発症が少ないとするランダム化比較試験(RCT)が発表され,システマティックレビューでも同様の結果が報告されています。
 2000年代前半までは,食物除去によって食物アレルギーの発症が予防できるかもしれないと考えられていました。しかし,近年になり真逆の結果が報告され,乳児期早期からの摂取開始が食物アレルギーの発症予防になることが明らかにされました。これらの中から,重要な3つの研究を紹介します。続きを読む

    医学書院 2017年5月8日
     
     アトピーにステロイド必須? 
     
    医師らが新臨床研究論文

 アトピー性皮膚炎の治療はステロイド外用剤を塗るのが標準的な治療法。大阪府の医師ら8人がステロイドを使用しなくても同程度の効果があるとの臨床研究結果を論文にまとめた。ステロイドを使いたくない親がいるだけに、改めて使用の是非に一石を投じる形だ。
 臨床研究をまとめたのは、佐藤小児科(堺市)の佐藤美津子医師や元国立名古屋病院の深谷元継医師ら8人。2015年、7医療施設でアトピー性皮膚炎の患者300人を対象に6カ月、ステロイド剤を使用せずに経過を観察し、使用前と後で症状がどう変化したかを調べた。  患者は乳幼児(0~1歳)118人、小児(2~12歳)80人、思春期以降(13歳以上)102人の3群。その結果、「症状がよくなった」か「完全に治癒した」改善率は乳幼児で75%、小児で52%、成人で80%だった。特に乳幼児では118人のうち28人がアトピー性皮膚炎の症状が消え、完全に治った。
 一方、ステロイド外用剤を使った場合の効果を調べた古江増隆・九州大教授らが03年に発表した研究報告では、改善率は乳幼児で36%、小児で40%、成人で37%だった。  
●多い「自然に改善」  この比較結果を英語の論文で発表した佐藤医師は「ステロイド外用剤を使っても、使わなくても大きな差はないといえる。他に比べる論文がないので、確実なことが言える段階ではないが、少なくとも乳幼児ではステロイド外用剤を使わなくても自然によくなるケースが多い」と話す。  佐藤医師は3月半ば、大阪市で開かれた近畿小児科学会で発表した。会場の医師からは「ステロイド剤を使用せずに自然に治ったなら、アトピー性皮膚炎ではなかったのでは」「ステロイド剤を使っても使わなくても、結果に大差がないならば、ステロイド剤を使ったほうがよく眠れたり、途中で皮膚をかきむしったりすることが少ないので、むしろ使ったほうがよい」などの意見が聞かれた。  こうした議論は、いまも皮膚科医師の間で続く。佐藤医師は「ステロイド外用剤の使用自体を否定するわけではない。ただ、ステロイドを使いたくないという親が少なからずいるので、そういう親が受診してきたら、その気持ちをくんだ治療法も考えてほしい」と学会で訴えた。  

●たんぱく質摂取を  基本的にステロイド外用剤を使わない方針の佐藤医師も単に放置するわけではない。皮膚の再生を促すために豆腐や魚、肉類でたんぱく質をしっかりと取るように指導している。母乳だけではたんぱく質が不足しがちなため、ミルクを足したり、離乳食にも豆腐や鶏のささみを利用したりする。かゆいときは我慢させず、かき過ぎない程度にかかせる。  アトピー性皮膚炎の1歳10カ月の息子を連れて佐藤小児科を受診していた母親(37)は「ステロイドも保湿剤も使わず、約1年で知らないうちによくなった。夜にかゆくて泣きましたが、気にせずに放置したら、泣かなくなった」と話す。親子が別々に寝て、夜に子供が泣いても気にせずにいることも勧めている。佐藤医師は「乳幼児の場合は、湿疹を重大なものと思わず、焦らず、こんなものかと気長に待つ気持ちが大切」と話す。  

●患者に合わせ治療  一方で炎症が悪化しているときに医師がそのまま放置するのは難しい事情もある。近畿小児科学会で座長を務めた住本真一・大阪赤十字病院副院長(小児科部長)は、古江氏の研究とは対象が異なるとして、比較が適切かどうかという問題を指摘しつつ、佐藤医師らの研究にも一定の意義を認める。「ステロイド外用剤の適切な使用が有効な治療法というのが専門家のコンセンサス。しかし、ガイドラインの示す治療がすべてでもなく、医療の現場で患者さんの気持ちに合わせて治療するのも医師の技量です」【小島正美】  
     毎日新聞2017年4月8日
     
      アトピー性皮膚炎の発症・悪化・予防に関わる二重スイッチ
   
    -数理モデルを用いて各患者に適した治療法の開発に貢献-
要旨
理化学研究所(理研)統合生命医科学研究センター サイトカイン制御研究チームの久保允人チームリーダー、統合細胞システム研究チームの岡田眞里子チームリーダー、インペリアル・カレッジ・ロンドンの田中玲子講師、ダブリン大学トリニティ・カレッジのアラン・アーヴァイン教授らの国際共同研究グループは、アトピー性皮膚炎の発症および悪化のメカニズムを解明するための「二重スイッチ数理モデルを構築し、コンピュータシミュレーション解析を行いました。

アトピー性皮膚炎は、日本を含めた先進国の乳幼児によくみられる炎症性皮膚疾患で、主な症状は、強い瘙痒(そうよう)感が繰り返し起こる湿疹です。発症には家族歴、アレルギー既往歴、環境要因、遺伝的要因などが関係していますが、個々の要因だけでは説明できない複雑な疾患だと考えられています。そのため、アトピー性皮膚炎の発症・悪化のメカニズムはいまだに明らかになっていません。 今回、国際共同研究グループはそのメカニズムを解明するために、二重スイッチ数理モデルを構築し、シミュレーション解析を行いました。この数理モデルでは、免疫系、皮膚バリアの機能、環境要因などの複雑な相互作用が、経時的にどのように変化しアトピー性皮膚炎の発症・悪化につながるのか、それらの相互作用が遺伝的要因によってどのように影響を受けるかを予測しました。そして、アトピー性皮膚炎のメカニズムを、発症を起こすが元に戻りうる“可逆的なスイッチ1”と元に戻らない“非可逆的なスイッチ2”の二重スイッチで表現しています。具体的には、アトピー性皮膚炎の進行には①炎症を発症させるスイッチ1と2型ヘルパーT細胞(Th2細胞が活性化し症状を悪化させるスイッチ2が関わっていること、②スイッチ1が頻繁にオンになると、スイッチ2がオンになると表現しました。そして、この数理モデルをシミュレーション解析した結果、臨床やマウスモデル系から得られるデータとよく一致し、二重スイッチ数理モデルの妥当性が証明されました。
保湿剤を皮膚に塗った乳児はアトピー性皮膚炎を発症しにくいことが臨床試験により示されています。

今回の解析によって、
保湿剤を使うことで皮膚バリアを強化し、症状悪化のサイクルを止めることが効果的な予防法であること、
②この予防法が遺伝的要因の有無に関わらず全ての患者に効果的であることが分かりました。


今後、本手法を各患者データと組み合わせることにより、それぞれの患者に対する必要な治療法の具体的提案が可能になると期待できます。 本研究は、米国の科学雑誌『Journal of Allergy and Clinical Immunology』に掲載されるのに先立ち、オンライン版(12月5日付け)に掲載されました。
     理化学研究所サイトより2016年12月15日
     
     ゆで卵少量ずつ食べて卵アレルギー発症を80%抑制 
     
     アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは、卵アレルギーになるリスクが、高いことが知られていますが、生後6か月の段階からゆで卵をごく少量ずつ食べさせると1歳になったとき、卵アレルギーの発症を80%抑えられたとする研究成果を国立成育医療研究センターなどのグループが発表しました

この研究を行ったのは、国立成育医療研究センターの大矢幸弘医長らのグループです。
グループでは、生後まもなくアトピー性皮膚炎になった赤ちゃん121人を2つのグループに分け、生後6か月の段階で一方のグループの赤ちゃんには加熱した卵の粉末50ミリグラムを、もう一方のグループの赤ちゃんにはカボチャの粉末を毎日食べてもらいました。さらに生後9か月からは卵の量を250ミリグラムに増やし、1歳になった時点でゆで卵半分に相当する7000ミリグラムの卵の粉末を食べてもらいました。
その結果、卵をずっと食べていた赤ちゃん60人のうち、卵アレルギーを発症したのは5人だけでしたが、カボチャの粉末を食べた61人では23人が発症したということでグループでは、ごく少量の卵を食べることでアレルギーの発症を80%抑えることができたとしています。

グループによりますと国内ではアレルギーを懸念して幼いうちに卵を食べさせない傾向が強く、3歳児全体の6%近くが医師の指示で摂取を制限しているということです。
大矢医長は「生後6か月ごろから少量ずつ食べ始めたほうがよい結果になることが証明できた。今後はできるかぎり早期から治療することで、子どものアレルギーを減らしていけるようにしたい」と話しています。

     
     
     皮膚に常在するカビがアトピー悪化の原因に
     
   

アトピー性皮膚炎の原因には「遺伝因子」と「環境因子」があります。遺伝因子は生まれつき皮膚のバリアー機能が弱いことです。一方、ダニやハウスダスト、食品などのアレルゲンや汗などの刺激物質が環境因子で、アトピー性皮膚炎の悪化要因となります。マラセチアも、環境因子の一つです。
カビというと湿気で生じる部屋やお風呂のカビが思い浮かびますが、このマラセチアは皮膚にすみついていて、常在菌といわれるものです。常在菌はヒトの体に存在する細菌やカビなどの微生物のうち多くの人に共通し、通常は病気の原因にはならないものをいいます。

マラセチアも、普段は皮膚にいても問題となりません。が、風邪をひいたり、睡眠不足などによる免疫低下が起こったりすると、菌の数が急増します。このため、マラセチアのアレルギーがある場合、菌が増えることでアレルギー反応が起こり、アトピー性皮膚炎が悪化しやすくなるのです。
マラセチアに対するアレルギーがあるかどうかは、検査をすればわかります。アレルギー検査は、アレルゲンに反応するIgEという抗体が体の中にあるかどうかやその量を調べるもので、血液を採取して行います。マラセチアに限らず、自分がどのようなアレルゲンに反応するかを知っておくことは、アトピー性皮膚炎の悪化予防のために大切です。アレルギー検査がまだという方はぜひ、検査を受けてください。

ただし、どのアレルゲンの場合も、IgEの値と実際のアレルギーの程度は必ずしも一致しません。ですから、IgEが高いからといって、すべてのアレルゲンを避ける必要はなく、患者さんにみられる症状とあわせて、治療法を検討することになります。

マラセチアの場合はアレルギー検査の結果と、皮膚の発疹などから判断していきます。マラセチアがアレルゲンとして疑われる場合は、カビを取り除く効果のある抗菌せっけんで体を洗うことを指導しています。

     
     
     室内のダニ じゅうたん有りは無しの約4倍  
     
   

一部の地域で梅雨入りし、気温と湿度が高くなる時期は、さまざまな生物が活発になります。ぜんそくやアトピー性皮膚炎などの主原因となるダニも梅雨時に増殖する生物です。今回は、室内のじゅうたんの有無によるダニの生息密度を調べてみました。

 調査は、関東地方の住宅38軒の寝室で行いました。対象としたのは、ハウスダストの中に潜み、人のフケなどを餌にしているコナヒョウヒダニです。

 床に1分間、掃除機をかけてダスト(ほこり)を集め、その中に含まれるコナヒョウヒダニを数えました。38軒のうち32軒は「じゅうたん無し」、6軒は「じゅうたん有り」でした。

 1分間で集まったダスト量は、床面積1平方メートル当たり、じゅうたん無しが平均0・53グラム、有りは同2・96グラム。じゅうたん有りが無しの約3倍でした。ダストに含まれるコナヒョウヒダニの数は、じゅうたん無しが平均187匹、有りが平均796匹で、有りは無しの4倍以上に上りました。

 じゅうたん有りにダニが多いのは、掃除のしやすさに関係があるとみられます。例えば、フローリングは表面が平滑でゴミがたまりにくいですが、じゅうたんは繊維の隙間にゴミが引っ掛かり、掃除機で吸引しても取り除きにくいのです。また、コナヒョウヒダニは暗い場所に逃げ込む性質があり、じゅうたんの繊維の隙間に潜り込んでいることもあります。 防ダニ布団カバー

    産経ニュース2016.6.3
     
     アトピー性皮膚炎のメカニズム、理研が解明 ワセリンで予防の可能性 
     
    理化学研究所は4月26日、アトピー性皮膚炎の原因遺伝子を突き止め、ワセリンを塗ると発症を予防できる可能性があるとの研究成果を発表した新たな治療法や予防法の確立につながるという。
 アトピー性皮膚炎を自然発症するマウスを作製し、病気の原因となる遺伝子変異を調べたところ、細胞の増殖や分化に必要なたんぱく質「サイトカイン」を伝達する「JAK1」分子の遺伝子配列に突然変異が生じていることを発見した。JAK1の異常が角質をはがす酵素「プロテアーゼ」にも影響し、角質による保湿効果が低下することで、アトピー性皮膚炎を招く——というメカニズムを解明した。
 こうしたマウスの表皮に、JAK1の働きを阻害する薬剤や、
保湿効果を高めるワセリンを塗布したところ、発症を遅延・予防できた。発症前に皮膚バリアの破壊を防ぎ、角質の適切な新陳代謝を促すことがアトピーの予防につながることが分かった。
 同研究チームが、人間のアトピー患者の皮膚も調査したところ、6人中4人が同様の遺伝子異常を起こしていた。今後、遺伝要因だけでなく、皮膚や免疫力、環境など、他の複数の発症要因を分子レベル、遺伝子レベルで検討し、予防法や治療法確立につながる可能性があるという。
 成果は、米科学雑誌「Journal of Clinical Investigation」(電子版)に現地時間25日付で掲載された。  
     ITMediaニュース2016年4月26日
     
     ぜんそく・アレルギーの子ども、避難生活での注意点は 
     
    ぜんそくや食物アレルギーなどがある子どもは、避難生活で環境が変わると症状が悪化する恐れがある。東日本大震災でも問題になっており、日本小児アレルギー学会は、親などを対象にしたネットでの相談窓口を開設した。

(学会が公表している災害時の対応法)

毛布や布団にはぜんそくの原因となるダニ、ほこりがついており、寝るときには顔が触れる部分にきれいなタオルをあてることを提案。敷いたりたたんだりするときには子どもを近づけないようにし、マスクを着用させることを勧めている。

シャワーや入浴ができないとアトピー性皮膚炎が悪化しやすいので、ぬらしたタオルで汗や汚れをやさしく拭く。市販のウェットティッシュやおしりふきは肌があれることがあり、注意が必要という。

患者用のミルクや食品を持たずに避難することもありうる。学会理事長の藤沢隆夫・国立病院機構三重病院長は「自治体が備蓄しているので問い合わせるとよい。ミルクがすぐに手に入らない場合は、脱水症状を起こさないように水を飲ませてほしい」と話す。

相談は学会の電子メール(sup_jasp@jspaci.jp)へ。名前、年齢、性別、住所、電話番号を記載する。緊急性や症状に応じて医師から連絡がある。

また、日本循環器学会や日本静脈学会など循環器系6学会は17日、血液が固まりやすくなって起きる肺塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)に注意を呼びかける声明を出した。避難生活を送る人たちに向けて、車のシートに座った姿勢で長時間眠らないことや足首を動かす運動を時々すること、十分に水分を補給することなどを求めている。

肺塞栓症は、足の静脈にできた血栓(血の塊)が、流れて肺の血管を詰まらせる病気。呼吸困難や胸の痛みのほか、命にかかわる場合もある。新潟県中越地震などでは、車中に泊まっていた被災者で肺塞栓症による死亡が確認された。

    朝日新聞 2016年4月17日
     
     カニの殻 . 捨てるとこなし? 成分がアトピーに効果 鳥取大・東助教ら確認 /鳥取
     
    カニの殻から作られた極細繊維物質「キチンナノファイバー」(キチンNF)がアトピー性皮膚炎の治療に効果があることを、鳥取大農学部の東和生助教(30)=獣医外科学=らの研究グループがマウスを使った実験で確認した。副作用のある既存薬の使用を少なくできる可能性があるという。【高嶋将之】
キチンはカニの殻に20?30%含まれる多糖類の物質。エビや昆虫、キノコなどからも抽出できる。鳥取大農学部はこれまでに、キチンを直径10ナノメートル(ナノは10億分の1)程度のジェル状にしたナノファイバーの作製に成功。医薬品や化粧品、食品などさまざまな分野で利用されている。
キチンNFは動物の皮膚のけがの治療に使われており、東助教は今回、マウスでアトピー性皮膚炎への効果を調べた。35日間の実験で、キチンNFや市販の治療薬として使われるステロイド剤などを週3回、それぞれのマウスに塗って結果を比較。
キチンNFを塗ったマウスのほうが肌の乾燥や赤みは、見た目で改善されたという。かゆみを引き起こす物質の一つ「免疫グロブリンE」の数値が、何も塗らない状態より約3分の1に減少した。
キチンNFの保湿性の高さが症状の改善に役立っているとみられるという。東助教は「メカニズムをさらに明らかにし、副作用があるステロイド剤を使う量や回数を減らすことにつながればいい」と話している。
     
     
    「アレルギーに関する意識調査」 
     
    「アレルギーに関する意識調査」 調査概要
調査期間 : 2016年1月9日~1月12日
調査方法 : インターネットリサーチ
調査対象 : 0~3歳の子どもを持つ男女各200 人ずつ 計400人
25歳~30歳、31歳~35歳、36歳~40歳、41歳~45歳 各グループ50人

●もっともアレルギーを感じる月は3・4月がピーク時期
●3家族の内、1家族という割合で、家族の誰か1 人以上がアレルギーになっている
●パパとママともにアレルギーの場合、子どものアレルギー発症率は、パパとママどちらもアレルギーでない場合の約5倍
●アレルギー発症率はママや子どもよりもパパの方が高い
●子どもの食物アレルギーは医師の診断で分かっている割合が11%となり、10人に1人以上の割合で発症している
●アレルギー対策として、乳酸菌を摂取したことがある人は4人に1人
●乳酸菌をママと赤ちゃんにとって必要と半数近くにあたる43%が回答
●母乳の成分の中で免疫成分と言われるたんぱく質のTGF-βも17%の認知に
     詳細:ビーンスターク・スノー株式会社
     
     資生堂、「スギ花粉」が肌のバリアー機能を破壊することを発見 
     
    花粉が、肌のバリアー機能を破壊することを発見した。
資生堂は、スギ花粉に含まれる「抗原タンパク質」が、乾燥や外部刺激から肌を守る「バリアー機能」を低下させ、肌荒れの原因になることを発見したと発表した。
スギ花粉の抗原タンパク質が、目や鼻のアレルギー症状を引き起こすことは知られていたが、皮膚の表皮細胞への作用を科学的に実証したのは、初めてだという。
資生堂は、アトピー性皮膚炎や、肌荒れの根本治療につながる基礎知見としていて、バリアー機能の仕組みを解明したいとしている。  
     FNN2016年2月21日
     
     被災経験の有無でアトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患の有病率が2倍に
     
     仮設のカビ」健康影響調査 東北大災害研

東日本大震災の仮設住宅で多発するカビなどの問題を踏まえ、東北大災害科学国際研究所は24、25の両日、宮城県石巻市の仮設住宅団地や周辺に住む未成年者を対象に、カビ、ダニが健康に及ぼす影響を調べる集団検診を実施する。
東北大が震災後に行った子どもの健康調査では被災経験の有無でアトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患の有病率が2倍異なった。
災害研は今回、仮設住宅のカビ問題を調べる国立医薬品食品衛生研究所(東京)の分析から、カビ、ダニアレルギーが原因の一つと推定。集団検診でアンケートや採血などを行い、原因解明と予防策の確立につなげる。
災害研の栗山進一教授(災害公衆衛生学)は「アレルギー性疾患は年齢が低いほど影響が大きく、苦しむ子どもが増えることを危惧している」と話した。
会場は開成地区の福祉仮設住宅「あがらいん」。両日とも定員30人で要予約。締め切りは9日。検診結果は半年後に郵送する。
連絡先は災害研022(274)6091。

     河北新報2015年10月07日
     
     生理学研究所、脳へ微弱な電流を流すことで「かゆみ」を抑制できることを発見 
     
   

生理学研究所は12日、同研究所の柿木隆介教授と中川慧研究員(現所属:広島大学)らが、脳に微弱な電流を流す「経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)」によるかゆみ知覚の抑制効果を明らかにしたと発表した。今後、アトピーなど慢性的なかゆみを有する患者に対する、かゆみ抑制方法の一つとなることが期待されるという。

かゆみは、掻破(かくこと)で抑制されることはよく知られている。しかし、掻破は快感を伴うため、常に掻きたいという思いから、過剰な掻破を引き起こしかねない。特に、アトピー性皮膚炎などの慢性的なかゆみに悩まされる患者にとっては、過剰な掻破により新たな皮膚損傷を引き起こされるといった悪循環を引き起こす。そのため、掻破に変わる新たな抑制法の発見・開発は、痒みに悩まされる患者にとって大きな意義をもつ。

そこで研究グループは、大脳皮質感覚運動野を非侵襲的に刺激することで痛み知覚が抑制されるという現象に注目し、かゆみ知覚に対しても同様の抑制効果がみられるかどうか検討した。脳刺激には、微弱な電流を流すことで大脳皮質の興奮・抑制性をコントロールする経頭蓋直流電気刺激法(transcranial direct current stimulation; tDCS)を用いた。

その結果、tDCSを15分間施行したところ、ヒスタミン刺激に対する痒み知覚が減少し、さらに痒みの持続時間が短縮することが分かった。

研究グループの柿木隆介教授は「今回の研究結果は、痒みの抑制に対する大脳皮質刺激の効果を実験的に検討した初めての報告です。本研究結果は、今後の新たな痒みの抑制法の開発につながる成果だと期待できます」と話している。

研究結果は、Clinical Neurophysiology誌2015年9号に掲載される予定。論文タイトルは、「A transcranial direct current stimulation over the sensorimotor cortex modulates the itch sensation induced by histamine」。

今回の研究は文部科学省 科学研究費補助金、私立大学戦略的研究基盤形成支援事業、革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)の補助を受けて行われた。(町田光)

     財経新聞2015年8月9日
     
     アトピー性皮膚炎に意外な「特効薬」? 米エール大研究、中~重度患者の症状改善
     
    米エール大学医学大学院の研究チームは2015年7月15日、関節リウマチ治療薬の「トファニシチブ」を服用すると中~重度のアトピー性皮膚炎の症状を緩和できるとの研究結果を、米国皮膚科学会誌「Journal of the American Academy of Dermatology」オンライン版で発表した。
トファニシチブは免疫を抑制することで、関節リウマチによる炎症や痛み、関節破壊を抑える治療薬。国内でも「ゼルヤンツ」の名称で販売されている。その性質上、皮膚の炎症にも効果があるのではないかと考えられていた。

研究チームは実際に効果があるか検証するため、ステロイドなどによる治療が失敗した中~重度のアトピー性皮膚炎患者6人に、29週間に渡ってトファニシチブを経口投与し、皮膚炎症の面積やむくみ、紅斑の状況をスコア化して観察した。その結果、患者全員に平均して66.6%のスコア低下が確認され、症状の改善がみられた。

研究者らはトファニシチブがアトピー性皮膚炎の改善、緩和に有効である可能性があるとしつつ、研究のサンプル数が少なく偽薬試験やバイアスの確認ができていない点、トファニシチブは厳格なガイドラインを守って使用しなければ重篤な副作用が起きる薬剤である点をあげ、今後、検証が進むまではアトピーの治療には用いないようコメントしている。
     エイジングスタイル2015年8月9日
     
     トランス脂肪酸は、アレルギー疾患を増加させる。アメリカでは2018年までに全面禁止に! 
     
    米食品医薬品局(FDA)は16日、食用油などに含まれ、肥満や心臓病との関連が指摘されるトランス脂肪酸を、2018年6月までに食品添加物から全廃すると発表した。

FDAは13年に廃止方針を示して科学的妥当性を検討してきたが、最終的に食品に使う上で「安全とは認められない」と結論づけた。食品業界は3年間で代わりの添加物を使うなどの対応が求められる。FDAは「心臓病を減らし、年間数千件の命に関わるような心臓発作を防ぐことができる」とみている。

トランス脂肪酸は油脂の加工過程ででき、食品の保存期間を延ばす効果もある。摂取すると悪玉コレステロール値が高まり、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こすリスクが増すとの研究結果が多く示され、FDAは06年に食品中の含有量表示を義務化した。
     【ワシントン共同】2015.6.17
   
トランス脂肪酸は、心筋梗塞や狭心症のリスクを増加させ、肥満を発症させやすく、アレルギー疾患を増加
させ、胎児の体重減少、流産、死産を生じさせる可能性があること、母乳を通じた乳児へのトランス脂肪酸の移行が研究等で確認されている    
     関連記事NEVER
     
     黄色ブドウ球菌対策が有効か=アトピー性皮膚炎―慶大など
     
   
アトピー性皮膚炎とよく似た症状を示すマウスを遺伝子操作で生み出したところ、皮膚に生息するさまざまな細菌群の中で黄色ブドウ球菌が異常に増えて発症に至ったと、慶応大と米国立衛生研究所(NIH)の研究チームが21日付の米科学誌イミュニティ電子版に発表した。
 
アトピー性皮膚炎の患者では、症状がひどくなると皮膚の細菌群の半分以上が黄色ブドウ球菌で占められる例が知られる。今回のマウス実験の結果から、皮膚の細菌群を正常化することが新治療法になる可能性が示された。ただ、細菌を退治する抗生物質を使うと、腸内の細菌群に悪影響が及ぶとみられ、工夫が必要になるという。

慶応大医学部の永尾圭介元専任講師らが、皮膚の細胞の分化や機能を調節する酵素「ADAM17」ができないマウスを生み出したところ、乾燥肌やアトピー性皮膚炎のような症状を示した。

離乳直後から抗生物質を投与し続けると皮膚の細菌群が正常な状態を保ち、皮膚炎の発症を抑えられたが、10週目で投与をやめると黄色ブドウ球菌が増えて発症した。 
    Yahoo!ニュース2015年4月22日 
     アトピーに大敵な黄色ブドウ球菌やカビの除菌スプレー
     
     早期摂取でアレルギー抑制 ピーナツで英研究チーム 
    生後5~11カ月からピーナツを含む食品を取り続けた子どもは、食べるのを避けていた子どもに比べて5歳の時点でピーナツアレルギーを発症するリスクが70~86%低かったとする疫学研究結果を、英研究チームが米医学誌に23日発表した。研究対象としたのは開始時点でピーナツアレルギーはないが、アトピー性皮膚炎や卵アレルギーがあり、発症するリスクの高い子どもたち。チームは「アレルギーを恐れてピーナツの摂取を避けることには疑問がある」と指摘。
       【共同通信】2015年02月24日
     
     皮膚弱まりアレルギー 英で研究報告「保湿不足で抗原侵入」 
   


異物の侵入を防ぎ、刺激や乾燥から体を守る皮膚のバリアー。その弱さが、さまざまなアレルギーの病気の発端になるという説が注目されている。アレルギーは免疫が過剰に反応して起こるが、皮膚のバリアーを高めて予防につなげようという研究も進む。

 ●表皮たんぱく質重要

皮膚のバリアーが着目されるきっかけになったのは、2006年の英国での研究だ。皮膚の表面(表皮)にある角質層の主要なたんぱく質「フィラグリン」にかかわる遺伝子に変異があると、アトピー性皮膚炎を発症しやすくなると報告した。フィラグリンは分解されると天然の保湿成分として働き、皮膚のバリアーの形成や水分を保つのに重要な役割を果たすとされる。

名古屋大の秋山真志教授(皮膚科学)によると、この遺伝子に変異があると、フィラグリンをつくる量が半減またはなくなってバリアー機能が弱まり、アレルギーを起こす抗原が体内に入りやすくなると考えられる。

秋山教授らが日本人で調べたところ、アトピー性皮膚炎の人の27%に変異があった。ただし、変異があっても発症しない人もおり、「気候や生活習慣なども影響する。ほかにも皮膚のバリアーにかかわる遺伝子があるかもしれない」と説明する。

慶応大の天谷雅行教授(皮膚科学)らは、死んだ細胞の積み重なりとされてきた角質層を詳しく調べた。すると、水分保持層などの3層で構成され、バリアーの機能を発揮していた。3層を通過した抗原を、免疫反応をつかさどる活性化した「ランゲルハンス細胞」が突起を伸ばして取り込む様子を可視化することに成功。過剰な免疫反応であるアレルギーが、皮膚経由で起きる仕組みの一端を解明した。だが、炎症やかゆみがなぜ起こるのかは解明されていない。

気象庁のデータでは、ここ100年で都市部の湿度は15%ほど減少し、皮膚の水分が失われやすくなっている。天谷教授は「皮膚にとっては厳しい環境だ。洗いすぎも角質層のバリアーを失わせるので、体をごしごし洗う必要はない」と助言する。

 ●乳児期の湿疹原因か

英国では、ピーナツアレルギーの子は、ピーナツ由来のオイルを塗る頻度が高かったという報告がある。食品を食べなくても、皮膚から微量に取り込まれることで、食物アレルギーを発症する可能性がある。

「バリアー機能を高めれば、アレルギーの発症を抑えられるのではないか」。国立成育医療研究センターなどのチームはこうした仮説をもとに、生後間もない乳児に毎日、保湿用の乳液を約8カ月間塗ってもらい、アトピー性皮膚炎の発症の有無を調べた。その結果、スキンケアをしていない乳児に比べて、発症率が3割少なくなり、バリアーを高めることが発症予防につながることを示した。また、湿疹や皮膚炎のある乳児は、卵アレルギーを起こす可能性を示すIgE抗体の値が高かった。

子どもの場合、成長とともに、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、ぜんそく、鼻炎と進む傾向があるため、「アレルギーマーチ」と呼ばれる。同センター研究所の松本健治・免疫アレルギー研究部長は「乳児期に湿疹があると、さまざまな抗原が入りやすくなって、アレルギーマーチを引き起こすと考えている。湿疹を放置せずに早く治療することが食物アレルギーやぜんそく、花粉症などの発症予防につながる可能性がある」と推測。同センターを中心に臨床研究に取り組む計画だ。【下桐実雅子】

     毎日新聞 2014年12月18日
     
     疥癬(かいせん)」猛烈なかゆみ、老人ホームなどで集団感染
   


あなた自身、あるいはあなたの家族が老人施設などに入所していて、夜になると腹や胸、手、足、肘、脇の下などが猛烈にかゆくて眠れないほどなら、疥癬(かいせん)かもしれない。疥癬はダニの一種のヒゼンダニ(体長0・2~0・4ミリ)が皮膚に寄生することで発症するが、顔と頭には寄生しない特徴がある。以前は性感染症の一つとされていたが、近年は老人ホーム、養護施設、病院などで集団感染する事例が増えている。そういう施設に入所している家族を見舞いに行って感染するケースも少なくない。

感染したヒゼンダニのメスが交尾をすませると、皮膚の内部に「疥癬トンネル」と呼ばれるトンネルを掘りながら1日に2~3個、約6週間の間に100個以上の卵を産む。孵化(ふか)した幼虫はトンネルを出て、毛穴に潜り込んで約2週間で成虫になる。ヒゼンダニの虫体や糞(ふん)が人にアレルギー反応を起こさせ、発疹や猛烈なかゆみを引き起こす。かゆみは、あらゆる皮膚疾患の中で最高度のかゆみとされる。

感染してから症状が出るまで1~2か月かかる。年間8~15万人が感染していると推定されるが、意外に知られていないため、湿疹やアトピー性皮膚炎と間違われることが多い。しかし、ステロイド剤を塗ると一時的にかゆみは治まるが、かえって悪化する。疥癬の検査は、症状がある部分からピンセットなどで皮膚の一部を取り、顕微鏡でヒゼンダニの虫体や卵を確認すれば診断が確定する。

治療は、かゆみ止めに抗ヒスタミン薬の飲み薬を使う。ヒゼンダニを駆除するには塗り薬と飲み薬がある。イオウ剤やオイラックスクリームなど塗り薬を首から下の全身にくまなく塗る。飲み薬はストロメクトール錠を1、2回内服する。適切な治療なら1か月ほどで軽快する。

疥癬を人に感染させないために、入浴時のタオルなど肌に直接触れるものは自分だけで使用し、パジャマや下着は毎日交換する。ヒゼンダニは50度以上、10分間で死滅するので、タオルや下着の洗濯は熱湯をかけるか、乾燥機を使う。(医療ジャーナリスト・田中 皓)

     スポーツ報知 2014年12月6日
     
     「秋掃除」がアレルギー対策に効果アリ ダニ、カビ増殖抑え快適に 
     
サイクロン式で知られるダイソン(東京都千代田区)は今年発売した掃除機「DC63」について、ダニなど細かいゴミを取り除く効果を強調。カーペットに入り込んだゴミを取り除くブラシに加え、隙間掃除用や布団の吸い取り用のツールも付いたタイプもある。

掃除機に取り付けるダニ対策用ブラシも売られている。東芝ライフスタイル(東京都青梅市)の「ダニトルピー」は掃除機に接続して布団のダニを吸い取るブラシ。同社の掃除機のほか、他社の掃除機の中にも接続できる機種がある。

■室内に浮遊するカビ、冬も増殖

データでも、カビが夏に限らず冬も増殖することが分かる。エフシージー総合研究所が平成23年1~12月、埼玉県の戸建て住宅で室内に浮遊するカビの数を調べたところ、冬場も増殖していた。

調査によると、1立方メートル当たりのカビの数は7月から8月にかけて急激に増殖し、最もカビの少なかった春頃の20倍以上となった。

8月をピークに減少、11月にはピーク時の3分の1程度となるものの、その後は再び増加に転じた。こうした傾向は、たいていの住宅で同様にみられるという。

こう話すのは、ダニやカビ研究で知られるエフシージー総合研究所(東京都江東区)の川上裕司・環境科学研究室長だ。川上さんが住宅を調査すると、床に物がたくさん置かれて掃除しづらいうえ、結露の起きやすい窓側にベッドが置かれているケースが多い。湿気を含んだマットレスを放っておくとダニやカビに快適な場所を与えてしまう。「秋のうちに大型家具を動かし、家具の下の点検を。寝具やカーペットは冬物に入れ替える際に掃除機で吸い取って」と川上さん。

 掃除機メーカーもダニやカビの胞子などを取り除く対策に力を入れる。   安全なカビ対策スプレー

◆掃除機が続々

秋掃除によるアレルゲン除去の重要性を打ち出したのは独清掃機器大手、ケルヒャーの日本法人(宮城県大和町)。同社が今年、日本で発売した「水フィルター掃除機」は紙パック式やサイクロン式と違い、水をためた本体内のコンテナにゴミを吸い取る仕組み。ダニやカビを水に閉じ込め、捨てるときもゴミが舞うことがないのが特徴という。

同社は「秋は夏に繁殖したダニの糞(ふん)や死骸が蓄積されて増加し、ダニアレルゲンの数がピークを迎える。排気もきれいな掃除機での秋掃除をお勧めします」としている。

サイクロン式で知られるダイソン(東京都千代田区)は今年発売した掃除機「DC63」について、ダニなど細かいゴミを取り除く効果を強調。カーペットに入り込んだゴミを取り除くブラシに加え、隙間掃除用や布団の吸い取り用のツールも付いたタイプもある。

掃除機に取り付けるダニ対策用ブラシも売られている。東芝ライフスタイル(東京都青梅市)の「ダニトルピー」は掃除機に接続して布団のダニを吸い取るブラシ。同社の掃除機のほか、他社の掃除機の中にも接続できる機種がある。

■室内に浮遊するカビ、冬も増殖

データでも、カビが夏に限らず冬も増殖することが分かる。エフシージー総合研究所が平成23年1~12月、埼玉県の戸建て住宅で室内に浮遊するカビの数を調べたところ、冬場も増殖していた。

調査によると、1立方メートル当たりのカビの数は7月から8月にかけて急激に増殖し、最もカビの少なかった春頃の20倍以上となった。

8月をピークに減少、11月にはピーク時の3分の1程度となるものの、その後は再び増加に転じた。こうした傾向は、たいていの住宅で同様にみられるという。

     
     
     アトピー性皮膚炎:保湿剤で乳児の発症率3割減少
   
乳児に保湿剤を毎日、約8カ月間塗ることでアトピー性皮膚炎の発症率を3割減らせたと、国立成育医療研究センターのチームが1日、発表した。保湿剤に予防効果があることを示したのは世界で初めてという。

チームは2010年から約3年間、両親や兄弟にアトピー性皮膚炎の患者や経験者がいる乳児118人を、(1)1日1回以上、入浴後などに保湿剤を全身に塗るグループ(2)特別なスキンケアをしないグループ−−に分類。生後1週間から約8カ月間継続し、専門医が発症の有無を診断した。

その結果、保湿剤を塗ったグループの発症率は特別なスキンケアをしなかった場合に比べ、32%減ることが分かった。乾燥などで皮膚の機能が低下するのを防いだためと考えられる。

また、アトピー性皮膚炎のある乳児は、食物アレルギーを持っていることが多い。食べ物の成分(抗原)が機能の低下した皮膚から体内に侵入することが一因とされ、今回も、発症した乳児は、未発症の乳児に比べて、卵アレルギーの可能性を示す抗体値が高くなっていた。

国内では未就学児の10〜30%がアトピー性皮膚炎を患っているとされる。同センターの大矢幸弘アレルギー科医長は「アトピー性皮膚炎には他の要因もあり、保湿剤で完全に防げない。しかし、アトピー性皮膚炎の予防が、食物アレルギーの発症予防にも大事だ」と話す。
【下桐実雅子】

     毎日新聞 2014年10月01日
     
     皮膚病にご用心「長期なら内臓疾患も」 三重大が米科学誌に発表
     
   
アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬など皮膚病が長期間続くと、動脈硬化や体重減少、内臓の機能不全などが生じる可能性があることを三重大のグループがマウスの実験で突き止め米オンライン科学誌プロスワンに発表した。グループの山中恵一准教授(皮膚科学)は「皮膚病を放置したり、不十分な治療しかしていなかったりするケースが多い。専門医に診てもらい、きちんと治してほしい」と話している。

研究グループによると、乾癬にかかった患者は、そうでない人に比べて平均寿命が短いことや、心筋梗塞などになりやすいことが指摘されていたが、具体的なメカニズムは分かっていなかった。

グループは、皮膚に炎症を起こすサイトカインというタンパク質が影響していると考え、生後、一定期間後に皮膚炎を起こすマウスを遺伝子操作で作って長期間観察。すると、動脈硬化や心臓の肥大化、脂肪細胞の燃焼による体重減少、肝臓や腎臓など臓器の機能不全が見られた。

サイトカインの一種、「インターロイキン1」が過剰に分泌され、血液を通じて体内を循環したことで疾患が生じたと考えられ、これを抑制する抗体を投与すると、症状が改善したという。

     産経ニュース2014年9月9日
     
     アレルギー性鼻炎の一種、発症の仕組み解明 兵庫医大
     
   

アレルギー性鼻炎のうち、もともとアレルギー疾患になりやすい体質「アトピー体質」ではない人が発症するタイプの仕組みを、兵庫医科大(西宮市)の研究チームがマウスの実験で解明し、米オンライン科学誌プロスワンに発表した。早期発見すれば、進行を予防できる可能性がある。

アトピー体質のアレルギー性鼻炎では、アレルギーの原因物質と結び付くタンパク質(IgE抗体)が血液中で増える。しかし血液中では増えず、鼻粘膜からだけ検出されるタイプ「局所性アレルギー性鼻炎」の存在も指摘されていた。

チームがマウスに7日間、毎日ブタクサ花粉を点鼻すると、鼻粘膜にIgE抗体や抗体の生成を促すリンパ球の一種(T細胞)が確認でき、血液中は陰性という局所性アレルギー性鼻炎になった。さらに3週間、毎日点鼻すると、アトピー体質と同様、血液中のIgE抗体も増加。花粉を吸入させると、ぜんそくの症状も出た。

同大免疫学・医動物学講座の善本知広主任教授(56)は「局所性を早期発見し、T細胞の機能を阻害する薬を投与すれば、ぜんそくなど他のアレルギー疾患の合併を防げる」と話す。(片岡達美)

    神戸新聞 2014年8月20日  
   
     アトピー性皮膚炎改善、寄生虫関与の仕組み解明
     
   

群馬大大学院医学系研究科の石川治教授(皮膚科学)らの研究グループは19日、寄生虫の感染でアトピー性皮膚炎が改善する仕組みを解明したと発表した。

仕組みを応用すれば、新たな治療法の開発につながると期待されるという。グループは、アトピー性皮膚炎が先進国で多く、発展途上国で少ない原因の一つとして、寄生虫の感染が関係していると考えられていることに着目。

湿疹があるマウスに、寄生虫のマラリア原虫を感染させたところ、感染症状が進むにつれて湿疹が改善したという。その皮膚を調べた結果、免疫力に関係するナチュラルキラー(NK)細胞が増加していることが分かった。一方、NK細胞が増加しないよう薬剤を投与したマウスでは、湿疹は良くならなかった。また、マラリア感染で増加したNK細胞を、湿疹がある別のマウスに静脈注射したところ、症状が改善したという。

天野博雄講師は「感染でNK細胞が増加する仕組みを解明し、感染以外の方法で増やすことができれば、新たな医薬品の開発などにつながる可能性がある」としている。

     読売新聞 2014年08月20日
     
     アレルギー:反応起こすたんぱく質特定 新薬開発に光
     
   

アトピー性皮膚炎や花粉症、ぜんそくなどアレルギー反応が起きる過程で、ドック5と呼ばれるたんぱく質がカギを握っていることを世界で初めて発見したと九州大学の福井宣規(よしのり)主幹教授(免疫学)らの研究班が発表した。アレルギー治療の大半は対症療法だが、福井氏らは「アレルギーを根元から絶つ新薬の開発につながる」としている。

アレルギーは体内に入ってきた異物が抗体と結びつく抗原抗体反応が暴走し起きる。その際、白血球の一種、マスト細胞がヒスタミンなどを出すことは分かっていたが、マスト細胞内の細かな仕組みは未解明だった。

福井氏らはマスト細胞内のたんぱく質ドック5に着目。通常のマウスでは、体内の異物に強いアレルギー反応を起こすが、ドック5がないマウスをつくり同じ実験したところ、反応が起きなかった。さらにマスト細胞内の動きを調べると、ドック5がないマウスではヒスタミンを出すための管が働かなかった。

福井氏らは花粉症や食物アレルギーなど異物侵入後、短時間で反応を起こす即時型アレルギーの過程で、ドック5がマスト細胞内で別の分子と結びついてヒスタミンを放出することを特定した。

福井氏は「ドック5などの働きを抑えることで発症そのものを防ぐ薬の開発につながる」と話している。研究の結果は9日付の米医学誌ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン電子版に掲載された。【関東晋慈】

    毎日新聞 2014年06月10日 
     
     新生児から保湿でアトピーリスクが3割軽減
   


赤ちゃんが生まれた直後から皮膚の保湿を続けると、アトピー性皮膚炎になるリスクを約3割下げられるとする研究結果を、国立成育医療研究センターなどがまとめた。
アトピーは乾燥などで皮膚の防御機能が乱れると発症すると考えられている。新生児のうちから適切な対処をすれば、予防できる可能性が高いという。京都市で9日に開かれる日本アレルギー学会春季臨床大会で発表する。

親か兄弟がアトピー性皮膚炎と診断されている赤ちゃん116人を対象に比べた。1日1回以上体を洗った後、皮膚が乾燥している部分だけにワセリンを塗るグループと、全身に乳液状の保湿剤を塗るグループにくじ引きで分け、32週後のアトピー発症率を調べた。ワセリンを塗った子は58%が発症したが、保湿剤を塗った子の発症は37%にとどまった。

統計学的にみて発症のリスクを約3割下げられたという。アトピーの発症はその後、食物アレルギーやぜんそくなどが次々と現れる状態のきっかけになると指摘されており、早期予防が重要とされる。
      朝日新聞 2014年05月09日 
     
     シスメックス アトピー性皮膚炎の重症度判定試薬発売 17分で検査可能に
   
シスメックスは4月21日、塩野義製薬と共同で開発したアトピー性皮膚炎の重症度を判定する試薬「HISCL TARC試薬」を23日に発売すると発表した。これまでの製品は、院外の検査センターでの測定が必要で、測定時間は3時間15分かかっていた。今回発売する試薬は、同社の全自動免疫測定装HISCL-5000やHISCL-2000iで使用でき、約17分で検査可能になる。院内検査室で測定することで、診療前に検査でき、治療方針の決定にかかる時間や患者の待ち時間の短縮が期待できるという。
この検査試薬は、患者の皮膚細胞で産生されているTARCというたんぱく質を測定し、重症度を判定する。TARC検査は、従来の血液検査値(血清総IgE値、好酸球数、LDH)に比べ、病勢を鋭敏に反映するマーカーとして、アトピー性皮膚炎診療ガイドライン(日本皮膚科学会雑誌2009年)に掲載されているという。この試薬は化学発光酵素免疫測定法(CLEIA)の原理を利用した測定キット。保険点数は194点。
製造販売元は塩野義製薬、販売はシスメックスが行う。
    ミクスonline 平成26年4月23日
     
     アレルギー物質:表示、厳格化へ…加工食品で消費者庁方針
   


消費庁が示したアレルギー物質を含む加工食品の表示案(例)

現行  変更後 
 マヨネーズ  マヨネーズ(卵を含む) 
 オムレツ   オムレツ(卵を含む) 
 うどん   うどん(小麦を含む)
 パン   パン(小麦を含む}
 ヨーグルト   ヨーグルト(乳成分を含む)
 生クリーム   生クリーム(乳成分を含む)

新たな食品表示制度を検討中の消費者庁は17日、アレルギー物質を含む加工食品について、同物質の記載の必要がない一部食品の表示方法を改め、消費者の誤認を避けるために記載を義務づける方針を明らかにした。アレルギー物質では現在、卵、乳、小麦など7品目が加工食品で表示を義務化され、大豆など20品目で表示を推奨されている。

現状で認められている表示方法は、(1)原材料の直後に括弧書きで記載(2)アレルギー物質と理解できる代替表記(エッグ、コムギなど) (3)同物質を含む食品名(厚焼き玉子など)(4)同物質を商品名には含まないが、一般には同物質を用いていると認識されている一部の食品名(マヨネーズなど)がある。

このうち(4)について、卵を材料としない「大豆マヨネーズ」を使う卵アレルギー患者にとってはマヨネーズに卵を用いる認識がないなど、「特に子どもが誤認する可能性がある」と問題視された。このため、同庁は(4)の方法を認めず、同物質の記載を義務づけることにした。この見直しに伴い、例えば「うどん」について、変更後は「小麦を含む」との記載が必要になる見込み。【江口一】
     毎日新聞 2014年4月18日
     
     おむつかぶれの仕組み解明 京大助教ら新治療法期待
   


「おむつかぶれ」など刺激物が皮膚に触れて炎症が起こる刺激性皮膚炎の仕組みの一端を、京都大医学研究科の中嶋千紗助教らのグループがマウスの実験で突き止めた。2種類の白血球が関与することで炎症を悪化させていた。副作用があるステロイド外用薬を使わない治療法の開発が期待される成果といい、米科学誌で11日に発表する。

これまでの研究で、白血球のうち好酸球と好塩基球の2種類がアトピー性皮膚炎などアレルギー反応と関連することが分かっている。グループは、2種類とも外部からの刺激で起きた炎症部分に集まることに着目した。

遺伝子操作で▽好酸球が多い▽好酸球がない▽好塩基球がない-3種類のマウスを作製。これらのマウスの皮膚に炎症を起こす薬剤を塗ると、好酸球がないと炎症が軽く、多いと炎症がひどくなった。好塩基球がないと好酸球が皮膚の炎症部分にあまり集まらず、好塩基球が好酸球を引き込むことに関わっていることが分かった。

中嶋助教は「好酸球と好塩基球をターゲットにして新しい治療法が考えられるのではないか」と話している。

     京都新聞 2014年4月11日
     
     子どもの吸入ステロイド薬、慎重に 身長伸び抑える恐れ
     
日本小児アレルギー学会は、子どもの気管支ぜんそくの治療で広く使われている吸入ステロイド薬を、より慎重に使うよう注意喚起する声明を出した。
副作用で子どもの身長の伸びを抑える可能性が、海外で報告されたためだ。ただ、治療の効果は大きいため、病状をこまめに調べて、使うのは必要最少量にすることを求めている。

15歳以下の小児ぜんそくは、20人に1人程度いるとされている。発症するのは0~1歳の乳幼児が多い。
ダニなどへのアレルギー反応で気管支に炎症が起こるのが原因だ。発作が治まった後も炎症が続くため、発作の防止には治療を長期間続ける必要がある。

よく使われるのが吸入タイプのステロイド薬。しかし、子どもの身長の伸びが抑制され、その影響は成人した後も続くという報告が、3年ほど前から米国で相次いだ。患者約950人の調査では、5~13歳から吸入ステロイド治療を4~6年間受けた患者は、この薬を使わなかった患者と比べて、成人後の身長が平均1・2センチ低かったという。

こうした報告を踏まえ、同学会は25日に見解を示した。見解では、身長の伸びに最も影響を受けやすいとされる乳幼児は、軽症ならばステロイド以外の薬を最初に使うと指摘。のどが週1回以上ゼーゼーするなど中等症以上の場合は、年齢にかかわらず吸入ステロイドを最初に使うことが適切とした。体格に応じた使用量の基準がないため、少量から始めて効果を見極めていくことを勧めている。

ステロイドの大量使用には、骨の成長を阻害するなどの副作用があることはわかっていた。これまでは、吸入タイプは気道や肺など限られた部分にしか薬が届かないことなどから、副作用は少ないと考えられてきた。また、身長の伸びが一時的に抑えられても、成人になれば差はなくなると考えられてきた。

見解をまとめた同学会の浜崎雄平・ガイドライン委員会長(佐賀大教授)は「吸入ステロイドは小児ぜんそく治療の根幹をなす薬。患者や保護者は自己判断で減量や中止をせず、担当の医師と相談してほしい」と話す。(大岩ゆり)
     朝日新聞 2014年01月27日 
     
     ぜんそく:抗生物質で悪化も 腸内でカビ増殖
   

抗生物質を服用することで腸内細菌のバランスが乱れ、ぜんそくの症状が悪化することを、筑波大や米ミシガン大などの研究チームが動物実験で確かめた。腸内にカビが増える一方で「善玉菌」の乳酸菌が減っており、ヒトにも同じ仕組みがあると見ている。成果は米科学誌「セル・ホスト&マイクローブ」電子版に掲載された。【相良美成】

研究チームの渋谷彰・筑波大教授は「アレルギー発生のメカニズムは基本的に同じなので、花粉症やアトピー性皮膚炎など、他のアレルギー性疾患の治療にも役立てることができる」と話している。

ぜんそくやアトピー性皮膚炎などの発症には、腸内細菌が影響していることが知られているが、その仕組みはわかっていない。

研究チームは、マウスに5種類の抗生物質を2週間投与した後、人工的にぜんそくを発症させて詳しく調べた。そのうち、感染症治療に使われる抗生物質を投与したマウスは、投与しないマウスに比べて気管支での炎症細胞の数が倍増し、ぜんそく症状が悪化した。腸内を調べたところ、乳酸菌が減り、代わりにカンジダというカビの一種が異常に増殖していた。カンジダを抑える薬を投与することで症状は改善した。

渋谷教授は「抗生物質により腸内細菌のバランスが崩れ、ぜんそくが悪化することを証明できた」と話す。

     毎日新聞 2014年1月20日 
     
     津波経験でアトピー発症高めに 宮城の子ども健康調査 
   


東北大の東北メディカル・メガバンク機構は17日、宮城県南部13市町の子どもを対象とした健康調査で、東日本大震災で津波を経験した子どもは、アトピー性皮膚炎を発症する割合がやや高くなっているとの結果を発表した。

東北大の菊谷昌浩准教授(疫学)は「居住環境の変化などのストレスが子どもの心と体に大きな影響を与えている可能性がある」と分析している。調査は宮城県名取市などの小学生と中学生が対象。津波を経験した子ども(440人)でアトピー性皮膚炎の症状が出たのは117人(26・6%)と、経験していない子ども(3628人)の749人(20・6%)より割合が高かった。
    共同通信:2014年1月17日 
     「かいた時の快感」解明、アトピー治療に期待も 
   


自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の望月秀紀特任助教(神経科学)らのチームが、人工的にかゆみを発生させる実験から、かゆい部分をかいて気持ちよく感じる際には、脳内の「報酬系」と呼ばれる部位が活性化していることを突き止めた。米学会誌に論文が掲載されると、9日に発表した。

アトピー性皮膚炎は「気持ちよい」とかき過ぎることで皮膚を傷つけ、症状が悪化する。望月特任助教は「かいた時の快感に関わる脳の部位が特定できた。ここを制御してかき過ぎを抑えるという新たな治療開発が期待される」としている。

実験では健康な成人男女16人の手首に電極を装着。電流を流してかゆみを発生させ、手首をかいた時の脳活動を、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で調べた。

その結果、主に運動をつかさどる「線条体」と、中脳が強く反応していた。脳に快感をもたらす報酬系という部位で、ギャンブルで大金を得た時や、他人にほめられた時にも活性化することが分かっているという。

   
共同通信:2014年1月10日 
     アトピー性皮膚炎治療薬は北海道大学と研究開発を進行中
   

■アールテック・ウエノ<4573>の新薬開発動向

(3)アトピー性皮膚炎治療薬「VAP-1阻害剤(開発コードRTU-1096)」

また、アトピー性皮膚炎の治療薬としてVAP-1阻害剤の開発にも取り組んでいる。VAP-1(Vascular adhesion protein-1)とは、血管内皮に存在する膜結合型と血清中に存在する遊離型の2つの型があり、前者は白血球やリンパ球との接着分子の機能を持ち炎症に関連し、後者はアミンオキシダーゼ活性により生体内のアミンを解毒するという2つの異なる機能を有する蛋白のことを指す。アトピー性皮膚炎患者ではVAP-1の活性によって、白血球が血管外に遊走し、活性化することで炎症を引き起こす仕組みとなる。VAP-1の活性化を抑制する阻害剤を患者に投与することで、炎症を抑制していく効能が期待されている。

アトピー性皮膚炎に関しては重度のものになると、ステロイド剤の外用に加え、免疫抑制やステロイド剤の内服などによる治療が行われているが、副作用のリスクもあり、医療現場ではより安全性の高い薬剤の開発が求められていた。

既に、マウスを使った動物実験では一定の効能が認められている。現在、北海道大学と「アトピー性皮膚炎と眼合併症」についての研究開発を進行中であり、2015年3月期中にも第1相臨床試験を開始したい考えだ。

VAP-1阻害剤に関してはアトピー性皮膚炎以外にも、内臓疾患や眼疾患など適用領域が広いことから、大学と共同研究を推進していきながら、開発を進めていく方針だ。なお、産学連携ということでは、東北大学とウノプロストンによるDDS(注)の共同開発も進めている。

(注)DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)・・・目標とする患部(臓器や組織、細胞、病原体など)に、薬物を効果的かつ集中的に送り込む技術のことで、薬剤の治療効果を高めるだけでなく、副作用の軽減も期待できるというメリットがある。

                                          (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》

   

記事提供元:フィスコ2013年12月20日 

    ページの上に 
     無花粉ヒノキ:神奈川県で発見 花粉症対策に期待
     
   
神奈川県は10日、花粉が飛ばない「無花粉ヒノキ」を同県秦野市内で発見したと発表した。無花粉スギは植林が進められているが、県によると、無花粉ヒノキの確認は全国で初めて。花粉症対策への活用が期待されるが、種子が正常にできないため挿し木や接ぎ木で6~7年かけて増殖を図り、苗木の出荷を目指す。

2011年からの2年間で県内のヒノキ4074本を対象に花粉の飛散状況を調べたところ、昨年4月に花粉を出さない1本を見つけた。今年、2年連続で花粉を出していないことを確認し、電子顕微鏡による観察など詳細な調査を経て無花粉ヒノキと断定した。突然変異で花粉の大きさがさまざまなため、花粉の袋が開かず飛散しないという。

見つかった無花粉ヒノキは病害虫への耐性にも懸念が残ることから、県は種子による増殖が可能な無花粉ヒノキも探していく。黒岩祐治知事は「私も花粉症で、悩む人はかなりいる。増殖を進めていきたい」と期待を示した。【北川仁士】
     毎日新聞2013年12月10日
   
     キムチ乳酸菌 アトピー改善に効果=韓国研究チーム
     
     キムチの乳酸菌がアトピー性皮膚炎の症状を改善するのに効果があるとの研究結果が20日までに明らかになった。 サンスンソウル病院と中央大病院の共同研究チームはキムチに含まれる乳酸菌「ラクトバチルス・プランタラムCJLP133」にアトピー性皮膚炎を和らげる効果があることを韓国で初めて解明した。研究成果は昨年、学会誌「小児アレルギー免疫学」に掲載されたという。

研究はアトピー性皮膚炎と診断された1~13歳の子ども83人を対象に実施した。同乳酸菌を12週間内服したグループ(44人)と内服しなかったグループ(39人)に分けて比較分析したところ、内服したグループは12週間後にアトピー性皮膚炎重症度指数が27.6から20.4に低下した。同指数は26以上ならアトピーが重症と診断されるが、内服したグループは軽症とされる25を下回った。一方、非内服グループの子どもは指数が25.6で、大きな変化がなかった。

サンスンソウル病院の研究チームは、CJLP133がどの年齢や性別の患者に効くかを調べるためにアトピー性皮膚炎を患う2~18歳の小児・青少年を対象にした臨床試験に入った。

     ソウル聯合ニュース2013/11/20
     
     アレルギー抑えるタンパク質を特定
     
千葉大学などの研究グループが花粉症やぜんそく、それにアトピー性皮膚炎など、アレルギー症状を引き起こすもとになる細胞を抑制する働きを持つタンパク質の特定に成功し、治療薬の開発につながると期待されています。アレルギー症状は「Th2」という細胞が体内で増え、アレルギーを引き起こす物質を大量に分泌することで発症することが分かっています。
千葉大学大学院医学研究院の中山俊憲教授などの研究グループは、遺伝子の働きを抑える「EZH2」と呼ばれるタンパク質に注目し、マウスを使って実験しました。
その結果、「EZH2」ができないように遺伝子を操作したマウスは、6日後には正常なマウスに比べて、アレルギーを引き起こす物質が2倍から4倍多く分泌されていたということです。
また正常なマウスの血液に「EZH2」ができない細胞を注入したところ、アレルギーの症状が悪化したということです。
これらのことから、タンパク質の「EZH2」には、アレルギーのもととなる「Th2」細胞が体内にできるのを抑制したり、アレルギーを引き起こす物質を分泌させるのを抑えたりする働きがあることが確認できたということで、中山教授は「今回見つけたタンパク質の機能を強める薬を開発すれば、アレルギー症状を根本的に治療できる可能性があると思う」と話しています。
     NHK NEWSweb 2013年11月18日
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     アレルギー症状:ミックス粉にダニ繁殖 被害相次ぐ 開封後、常温保存
   


お好み焼き粉や菓子用のミックス粉などに入り込んで繁殖したダニが原因で、全身にアレルギー症状を起こす人が相次いでいる。開封後の粉製品を常温で長期保管していたためと見られ、高知大のグループが19日開幕の日本小児アレルギー学会(横浜市)で報告し、注意を呼びかける。


グループによると、2011年秋に受診した女児(12)の例では、開封後に常温保存していた賞味期限切れのたこ焼き粉を調理して食べた後、じんましんなどの皮膚症状やせき、息苦しさを訴えた。粉から1グラムあたり9000匹前後のコナヒョウヒダニが見つかった。今年初めには、常温保存したお好み焼き粉を調理して食べた母子も同様の症状で受診。粉から同4800匹のダニが確認された。

グループが同大病院の小児科アレルギー外来を受診中の保護者54人にアンケートした結果、こうした症状が起きる可能性について、61%が「聞いたことがない」と答え、65%の人がミックス粉を開封後、常温保存していた。グループの大石拓助教は「アレルギー体質の人には、粉製品の保管についても注意を促すべきだ」と強調する。

農研機構食品総合研究所(茨城県つくば市)の宮ノ下明大・上席研究員によると、同様の症例は世界で少なくとも135例、うち国内で32例の報告があるという。宮ノ下さんは「小麦アレルギーだと誤認される可能性もあり、実際はもっと多いのではないか。ミックス粉は小麦粉単体よりダニが繁殖しやすいようだ」と話す。台所など湿度の高い場所で長く保管するとダニが繁殖しやすいため、▽開封後は早めに食べ切る▽冷蔵保存するか袋に小分けした製品を買う−−ことを勧めている。【下桐実雅子】

     毎日新聞 2013年10月14日 東京朝刊
     
     アトピー性皮膚炎は「フィラグリン」の発現の促進で改善可能 - 京大
   


京都大学は9月17日、バリア機能で重要なタンパク質「フィラグリン」の発現を促進し、アトピー性皮膚炎の症状を改善させる化合物を発見したと発表した。

成果は、京大医学研究科の椛島健治准教授、同大学次世代免疫制御を目指す創薬医学融合拠点の大塚篤司研究員(現・チューリッヒ大学病院皮膚科研究員)らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、日本時間9月18日付けで米科学誌「The Journal of Allergy and Clinical Immunology」に掲載された。

フィラグリンは「プロフィラグリン」として表皮で産生され、これが分解することで「フィラグリンモノマー」となり、皮膚のバリア機能を担う。またフィラグリンはさらに分解され、天然保湿因子として働くという特徴を有する。アトピー性皮膚炎患者の約20~30%のに、このフィラグリン遺伝子の異常が見られるという。

また、アトピー性皮膚炎の患者のほぼすべての方でフィラグリンが低下していることが知られている。アトピー性皮膚炎では、バリア機能が低下することで異物に対する免疫応答が過剰に誘導され、症状が悪化する可能性があるという。よって、これらのことからアトピー性皮膚炎におけるフィラグリンの役割は世界中で注目を集めている。そこで研究チームは今回、このフィラグリンの発現をコントロールすることでアトピー性皮膚炎を改善できるかどうかの検討を行った。

まず培養表皮細胞を用いて1000以上の市販の化合物ライブラリーから、フィラグリンの発現を亢進する物質のスクリーニングを実施。この結果、「JTC801」という物質が培養表皮細胞のフィラグリン(プロフィラグリン)の発現を上昇させることが明らかになった。

次にヒトの皮膚に近い構造を持つ3次元表皮培養にJTC801が加えられた結果、フィラグリンタンパクの発現が亢進し、フィラグリンモノマーの産生が上昇していることが判明。また、片側のフィラグリン遺伝子に変異を持つマウスに対するJTC801の投与により、フィラグリンの発現が上昇していることも確かめられた。さらに、アトピー性皮膚炎の動物モデルを用いた実験では、JTC801を内服させたマウス群で皮膚のフィラグリンタンパクが発現亢進しており、このことでアトピー性皮膚炎様の症状が改善することがわかったのである。

今回の成果により、フィラグリンの発現を上げることで、アトピー性皮膚炎を改善させうることが証明された形だ。また動物モデルにおいて、内服で皮膚のバリア機能を高め、アトピー性皮膚炎の症状を改善させうるシード化合物が発見されたことも注目された。今回の成果に基づき、今後フィラグリンをターゲットとした新たな治療戦略、特に新規内服治療剤の開発が期待されるとしている。

    マイナビニュース 2013年9月18日
     
     アトピー 内服薬に道 京大グループが化合物確認
   


京都大医学部の椛島(かばしま)健治准教授(皮膚科学)らのグループは、異物侵入を防ぐ皮膚のバリアー機能を高めることでアトピー性皮膚炎を抑える効果が期待できる人工的な化合物を世界で初めて確認したことを、17日付の米国アレルギー専門誌に発表した。内服薬の開発に道を開くという。

皮膚表面の角質層が荒れるなどバリアー機能が低下すると、ダニやハウスダストなどの異物が侵入。アレルギー反応で炎症が起き、アトピー性皮膚炎を発症する。塗り薬のステロイド剤は、炎症を抑える効果がある。

近年、角質の基になるたんぱく質「フィラグリン」を作る遺伝子に異常があると、アトピーになりやすいことが分かってきた。アトピー患者の約30%に遺伝子異常があるという。また、遺伝子異常がなくても、アトピー患者にはフィラグリンが少ないとされる。

研究グループは1000種類以上の物質を、培養したヒトの表皮細胞に与える実験を繰り返した結果、「JTC801」という有機化合物がフィラグリン生成を増強させることを発見した。アトピー性皮膚炎になる体質のマウスを使い、症状が出始める生後6週間目以降、この物質を毎日飲ませるグループと、飲ませないグループを比較。飲むグループの症状が抑えられたことが確認できた。

椛島准教授は「起きてしまった火事(炎症)を消すのがステロイドだとすれば、フィラグリンは火事を未然に防ぐ効果がある。副作用の心配も少ない。10年後をめどに実用化を目指す」と話している。

     【榊原雅晴】毎日新聞 2013年09月17日
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     アトピー性皮膚炎発症の仕組みを発見! 兵庫医科大学 
   


兵庫医科大皮膚科学講座の山西清文教授(58)、今井康友講師(36)らのグループは、体内に寄生虫などが侵入した際の警報役を果たしているIL33が、アトピー患者の皮膚表面で大量に作られることに注目した。

遺伝子操作で通常の約10倍のIL33を持つマウスを誕生させ、ダニなどのアレルギー要因がない環境で観察した結果、生後6~8週でこの病気に特徴的な湿疹などの症状が100%現れた。かゆみの原因となる物質、ヒスタミンを放出する肥満細胞も活性化していた。

IL33は、アレルギーに関与するとされる免疫細胞「2型自然リンパ球」に作用することが分かっており、今回の実験でもIL33の増加で活性化することを確認。このリンパ球が作り出す別のタンパク質「IL5」が、湿疹などのもととなる白血球の一種、好酸球を増やすメカニズムが判明した。実際、IL5の働きを阻害する抗体をマウスに投与し続けると、皮膚症状が抑えられた。

山西教授は「IL5の抗体のヒトへの実用化は難しいとされるが、IL33や2型自然リンパ球を標的にした薬ができれば効果が期待できる。今後、IL33が増える理由やアレルギー要因との関連も調べたい」と話す。

大阪大大学院医学系研究科の片山一朗教授(皮膚科学)の話 アトピー性皮膚炎の発症にはアレルギーや皮膚の機能障害などが複雑に関与しており、本質的な原因は未確定。IL33の働きがアトピー性皮膚炎を誘導する仕組みが示された意義は大きく、アトピーなどのアレルギー疾患や自己免疫疾患の新たな治療法の可能性が出てくる。

     【岩崎昂志】神戸新聞 2013年8月6日
     
     『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>増える大人のアトピー性皮膚炎 
   
厚生労働省が3年に1度、全国の病院を対象に実施している「患者調査(※)」の1999年の結果と2011年の結果を比較したところ、50~64歳に“アトピー性皮膚炎”が増えていることが明らかになった。
そこでORICON STYLEと朝日放送『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(毎週火曜午後8時放送)とのコラボ企画“おさらいニュース”では、大人のアトピーが増えた理由について、解説していく。
アトピー性皮膚炎とは、生まれつきアトピー素因と呼ばれるアレルギー体質を持っている人が、様々なアレルギーを起こす物質、アレルゲンの刺激を受けることで発症、猛烈なかゆみの症状が出る病。これまでは子どもに多く、大人になるにつれ症状が治まりやすいとされてきた。しかし、最近では30代以降で病院へ通う患者が増えていると言う。
 50~64歳の熟年世代に増えている病5
   

増加の原因を探るため、同番組では実際にアトピー性皮膚炎の患者さんにどんなことが原因で発症したのか、その心当たりをアンケート調査。その結果、大人のアトピー性皮膚炎の患者さんの多くに共通する、発症の原因が浮かび上がってきた。それは、『ストレス』。人間関係や環境の変化、多忙など要因は様々だが、アンケートに回答した63名のうち46名と、実に7割以上の方がなんらかのストレスがあったと回答していた。

この因果関係について、向井秀樹先生(東邦大学医療センター 大橋病院 皮膚科 教授)に伺うと、「ストレスが皮膚のバリア機能を壊す可能性がある」という。

そもそも私たちの皮膚は、積み重なった角質細胞と、その隙間を満たすゼリー状の物質「セラミド」によって覆われ、ウイルスやアレルゲンなど外敵の侵入を防いでいる。これが「皮膚のバリア機能」と呼ばれる働き。しかしこの「皮膚のバリア」は、加齢や紫外線、肌の洗いすぎなどが原因で皮脂膜が薄くなり水分が蒸発、その機能を低下させてしまう。このバリア機能を低下させる原因の1つとして先生が指摘するのが「ストレス」だという。肌を労わるためにも、ストレスを溜めこまない生活を心がけたい。

※患者調査…同調査は、厚生労働省が3年に1度、全国の病院を対象に実施。ある1日に全国の病院でどれだけの患者がどんな病気で治療を受けているかを集計したもの。

     オリコン 8月6日(火)11時0分配信
     
     点鼻投与でアトピー改善 三重大、マウスで効果  
   

三重大大学院医学系研究科の水谷仁教授(皮膚科学)と河野光雄講師(感染症制御医学)の研究チームは、病原性の低いウイルスに免疫機能を調整する遺伝子を組み込んだワクチンを点鼻投与することでアトピー性皮膚炎の症状が改善することをマウスを使った実験で突き止め、25日までに米科学誌(電子版)に発表した。
アトピーは免疫機能を抑えるステロイド剤を塗る治療が一般的だが、長期投与で副作用もある。チームによると、ワクチンを鼻の粘膜から取り込むこの方法は、ストレスや副作用が少なく、体質そのものの改善にもつながるという。チームは人為的にアトピー性皮膚炎を発症させたマウスを用意。免疫調整作用のある遺伝子を組み込んだワクチンを作製し、点鼻したところ、疾患部に注射で投与するよりも症状の回復が見られたという
     2013.8.25 20:25 MSN産経ニュース
     
     ヒスタミン、発汗抑え皮膚を乾燥 アトピー悪化に、大阪大
   


アトピー性皮膚炎のかゆみなどの症状を引き起こす化学物質ヒスタミンが、発汗を抑えて皮膚を乾燥させるなどし、病状を悪化させることを大阪大大学院医学系研究科の室田浩之講師(皮膚科)らのチームがマウスを使って突き止め、31日発表した。アレルギー疾患や発汗異常の診療に役立つと期待される。
汗は体温を下げるほか、病原体からの防御や肌の保湿といった重要な役割を持つ。アトピー性皮膚炎の患者では、発汗量が通常の人の約半分になっており、チームは汗をかかないことが悪化の一因と考えた。 

      2013/07/31 21:34 【共同通信】
    シジュウム葉 画像 シジュウム茶には、ヒスタミンの発生を抑える効果があります。アトピーお客様の声
      新たに関連遺伝子群=アトピー性皮膚炎―理研など
     
アトピー性皮膚炎の患者のDNAを解析したところ、発症に関連する遺伝子がある領域が新たに四つ見つかったと、理化学研究所などの国際研究グループが米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に発表した。
これらの領域には免疫を制御する遺伝子や、かゆみに関係する遺伝子などがあり、症状のメカニズム解明や新たな治療法の開発に役立つと期待される。 
理研の広田朝光研究員らは、日中欧で患者と患者でない人について、大規模なDNAの比較解析を行った。昨年10月にもアトピー性皮膚炎の関連遺伝子がある領域を八つ見つけたと同誌に発表している。
     時事通信 6月18日(火)4時52分配信
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      アトピー患者のうち、約8割は汗アレルギーが原因 カビのタンパク質でかゆみ 広島大 
   


アトピー性皮膚炎患者のかゆみなどのアレルギー反応は、カビ由来のタンパク質が人間の汗に溶け込むことが原因であることを、広島大の秀道広教授らのグループが突き止め、6日発表した。アトピー患者のうち、約8割は汗アレルギーが原因とされる。
このタンパク質は、皮膚に常在するカビ「マラセチア菌」の一種が分泌する「MGL―1304」。汗に溶け皮膚にしみこむと、皮膚の細胞の一種と反応、アレルギーを引き起こすとしている。秀教授によると、マラセチア菌が悪化因子であることはすでに報告があったが、具体的な物質が特定されたのは初めてで、新たな治療法の開発につながると期待される。

      2013/06/06 22:49 【共同通信】
      カシューナッツ、ゴマ アレルギー表示に追加。消費者庁「推奨」20品目に 
   
消費庁は、加工食品にアレルギー物質として表示するように推奨する品目として、新たにカチューナッツとゴマを加える方針を固めた。同日開かれた内閣府の消費者委員会の食品表示部会が了承した。
消費庁が今後手続き進め、年内には全国の自治体に通知する。現在は食品衛生法に基づき、卵や小麦、そばなど7品目の表示を義務付け、大豆やイカなど18品目は表示を推奨しており、推奨品目は計20品目となる。推奨は表示しなくても罰則はない。
30日の部会では、消費者庁が2011年に全国で食物によるアレルギー症状として報告された約3000例の調査結果を報告。カシューナッツで18例、
ゴマで12例のアレルギーが報告され、いずれも血圧低下や意識障害を引き起こすアナフィラシーショックを起こした例が含まれていた。
また、加工食品などに使われる甘味料によるアレルギーについて、12年10月、全国の医師に紹介したところ、アレルギーと診断された人が15人、疑いがあるとされた人が18人いたとの調査結果も報告された。消費者庁は、健康への影響を調べる。
    毎日新聞 2013年5月31日 
     
     黄砂がもたらす500種類以上の微生物 
   
大分県立看護科学大学教授の市瀬孝道さんは、黄砂に付着した500種類以上の微生物を研究しています。その中で、アレルギーを悪化させる働きが疑われているのが、ベルカンデラ菌という真菌(カビの一種)です。その働きによって、ぜんそく悪化の可能性も懸念されていると言います。

市瀬さんたちが行った動物実験では
(1)アレルゲン(卵のタンパク質)
(2)アレルゲン+加熱処理した黄砂(=きれいな黄砂)
(3)アレルゲン+ベルカンデラ菌+黄砂をマウスに投与して炎症細胞を比較。

(1)<(2)<(3)の順でアレルギー症状の悪化が確認されました。このことから、人についても、ベルカンデラ菌などが付着した「汚れた黄砂」を吸い込むことによりアレルギー症状の悪化を招くことが考えられます。
    お話を伺った専門家:市瀬孝道さん(大分県立看護科学大学 人間科学講座 生体反応学研究室教授) 詳細:あさイチ  
     
     黄砂中のニッケルによる金属アレルギー 
   
黄砂に含まれる成分を鳥取大学医学部の大西一成さんが分析する中で、黄砂の中に、ニッケルの粒子が確認できた日と、かゆみなど肌の症状を訴える人たちが増える日の間で、相関関係が見られることを、鳥取県内で行ったアンケート調査で確認しました。
金属製のアクセサリーなどで、かゆみや、あかみなどの症状が出る人は、ニッケルアレルギーの可能性があります。しかし、しっかり見分けるには、病院で検査をするしかないと大西さんは言います。
※金属アレルギーが心配な人は・・・、黄砂が多い日は、以下のような対策を大西さんは勧めています。

【黄砂が多い日には・・・】
(1)外出する際、なるべく肌を露出させない。毛先の長い洋服は避ける。
(2)帰ったらすぐに体も髪も洗い流す。
(3)洗濯物は部屋で干す。
    お話を伺った専門家:大西一成さん(鳥取大学 医学部 助教) 詳細:あさイチ
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     アトピー性皮膚炎の発症に白血球が関与 京都大グループが解明 
   


アトピー性皮膚炎が発症するメカニズムに、白血球の一種が大きく関与していることが、京都大大学院医学研究科の椛島健治准教授(皮膚科学)らのグループによる研究でわかった。英科学誌・ネイチャーコミュニケーションズ電子版に23日、掲載された。
椛島准教授は「アトピー性皮膚炎で苦しむ患者は多く、将来的には新しい効果的な治療法の開発につなげたい」としている。椛島准教授らのグループは、通常のマウスと、「好塩基球(こうえんききゅう)」と呼ばれる白血球の一種がない特殊なマウスを使って実験。アトピー性皮膚炎を引き起こす薬品をそれぞれの皮膚に塗ったところ、好塩基球がないマウスはアトピー性皮膚炎をほとんど発症しなかった。通常のマウスでは、好塩基球が別のリンパ球に作用してアレルギー症状を起こす物質を出させている可能性が高いという。薬剤や金属に対するアレルギーでも、同様のメカニズムが関係しているとみられる。好塩基球は血液中にごくわずか存在するが、これまでほとんど性質がわかっていなかった。好塩基球の働きをコントロールすることで、アトピー性皮膚炎の発症を抑える薬の開発などが期待されると

    産経新聞 2013年04月24日
     ステロイドでエコノミークラス症候群リスクが2倍以上に   デンマーク研究
   


皮膚炎からぜんそく、関節リウマチまでさまざまな場面で使われているステロイド薬。効き目が強い半面、副作用が多いことでも知られているが、このたび新たな副作用の可能性が指摘された。デンマーク・オーフス大学のSigrun A. Johannesdottir氏らは、ステロイド薬を使うと「静脈血栓塞栓(そくせん)症」(いわゆるエコノミークラス症候群)のリスクが上昇すると、4月1日発行の米医学誌「JAMA Internal Medicine」(電子版)に報告。リスクは90日以内使った場合で2倍以上で、そのうちの新たに使い始めた人に限ると3倍以上だったという。 詳細:健康百科

           

     アレルギー:「火付け役」が火消し 東京医科歯科大チーム解明、新たな治療法に道
   


アトピー性皮膚炎やぜんそくなどのアレルギーを悪化させる「火付け役」と考えられていた原因物質が、逆に炎症を抑制する「火消し役」に変わる仕組みを、東京医科歯科大の烏山(からすやま)一教授(免疫アレルギー学)のチームがマウスの実験で発見したと発表した。アレルギー疾患の新たな治療法の開発が期待できる。21日付の米科学誌イミュニティ(電子版)に掲載された。


アレルギーは本来有害ではない花粉などを敵だと思い、白血球などの免疫反応が過剰になって炎症が起こる現象。しかし、アレルギー性炎症を抑制・終了させる仕組みは十分解明されておらず、治療の大半は対症療法となっている。

チームは、慢性アレルギー炎症を起こしたマウスの耳の細胞で、さまざまな種類の白血球の動きを調べた。その結果、細胞内で炎症を起こす白血球の「炎症性単球」が別の白血球の指令を受けて、アレルギー物質を取り込んで壊す「火消し役」に変わっていることが判明した。【斎藤有香】

     毎日新聞 2013年02月22日 
     アトピー緩和に効果 三朝の温泉水
   
 三朝温泉の温泉水がアトピー性皮膚炎の症状改善に効果的なことが、鳥取大学獣医学科の辻野久美子講師が行ったマウスを使った動物実験による研究で分かった。炎症部分に温泉水を噴霧したことでかゆみの軽減と皮膚の保水効果が見られたという。今後さらに研究を進めて人への臨床研究に役立ててもらう。研究成果は3日に三朝町内で報告する。
研究は、三朝温泉の効能を多角的に検証する一つとして同町の依頼で実施した。実験には、皮膚炎を自然発症し人のアトピー性皮膚炎と症状が類似するマウスを30匹使用。温泉水処置▽陽性▽陰性-の3群に10匹ずつ分け、温泉水処置群と陽性群のマウスにはアレルゲンとなるイエダニ抽出を塗り、皮膚炎を誘発した。
 温泉水処置、陽性両群のマウスには28日目から35日間、それぞれ霧状にした温泉水と蒸留水を噴霧。その結果温泉水処置群は、かゆみ感や乾燥など5項目の数値で陽性群に比べて有意な差のある値を示したという。体をかく頻度では2時間当たり約40回と処置前の3分の1以上減り、陽性群と比べて60回ほど少なかった。皮膚からの水分喪失量も処置前の半分程度に抑えられ、陽性群よりも喪失量が少なかった。  辻野講師は「かゆみの軽減と皮膚の水分が逃げにくくなるバリア機能の改善に効果があるものと考えられる。温泉の泉質や成分によるものか、さらに科学的に検証していく必要がある」と話している
     2012年12月01日 日本海新聞 
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     東大、肥満細胞の活性化を抑えてアレルギー反応を抑制する仕組みを解明
   


 東京大学は11月2日、順天堂大学や理化学研究所(理研)の協力を得て、アレルギー反応を抑える生体内の仕組みとして、レセプター(受容体)の「LMIR3/CD300f」が「肥満細胞」(同細胞は肥満とは関係ない)の活性化によるアレルギー反応を抑えることを明らかにしたと発表した。また、肥満細胞のLMIR3の「リガンド」(特定のレセプターに結合する物質)として細胞外脂質の「セラミド」(皮膚に存在するスフィンゴ脂質の1種で、細胞内のシグナル伝達物質として作用し、バリア機能も持つ)を同定し、LMIR3とセラミドの結合が肥満細胞の過剰な活性化を抑えることを証明した。 成果は、東大医科学研究所 先端医療研究センター 細胞療法分野の北浦次郎助教、同・北村俊雄教授、順天堂大医学部の奥村康教授、理研 発生再生科学総合研究センターの清成寛研究員らの研究グループによるもの。研究の詳細な内容は、11月1日付けで米国科学雑誌「Immunity」オンライン版に掲載され、また印刷版の11月16日号に掲載される予定だ。

 近年、アトピー性皮膚炎、ぜん息、花粉症などのアレルギー疾患は増加傾向を示しているが、そうしたアレルギー疾患を解明するためには、アレルギーの発症と抑制の仕組みを理解する必要がある。生体は、ダニや花粉などの抗原に暴露されると、抗原を認識する「IgE」を産生。そのIgEと抗原が免疫細胞の1つである肥満細胞の「高親和性IgEレセプター」を刺激すると、肥満細胞が活性化され、「ヒスタミン」などの化学伝達物質を放出して、アレルギー反応を引き起こすというものだ。
つまるところ、アレルギー反応を抑制する方法の1つとして考えられるのは、アレルギーを発症させる原因の1つである肥満細胞の活性化を抑えることができればいいということになる。しかし、その抑制させる仕組みについては謎のままだった。

 免疫レセプターとは、細胞外のリガンドを認識して、免疫細胞にシグナルを伝達する受容体のことだ。その中には、細胞外領域の構造が似ている一方、細胞内領域の構造が異なるために、互いに正反対の機能を持つ免疫レセプター群も存在する。このようなレセプター群は、「ペア型免疫レセプター」という。一方は免疫細胞を活性化するレセプターであり、他方はその活性化を抑えるレセプター(抑制型レセプター)となるのである。 「白血球単一免疫グロブリン様レセプター(LMIR、別名CD300)」ファミリー分子は、ペア型免疫レセプターであり、マウスでは少なくとも8種類のLMIRが存在することが確認済みだ。/CD300fの細胞内領域には、免疫受容体抑制性あるいは「互換性チロシンモチーフ(ITIMもしくはITSM)」と呼ばれるアミノ酸配列が存在する。この配列内に存在するチロシン残基がリン酸化されると、「チロシンフォスファターゼ」と呼ばれる分子が結合して、細胞内の活性化シグナルを抑制する仕組みだ。このように、LMIR3は抑制型レセプターであると考えられるが、LMIR3の生理的なリガンドがわからないために、LMIR3の生体内における役割は不明のままだったのである。 研究グループは今回、ペア型免疫レセプターLMIR/CD300ファミリの1つであるLMIR3/CD300fが肥満細胞の過剰な活性化を抑える重要なレセプターであることを解明。実際、LMIR3を欠損させたマウスでは、IgEと肥満細胞の関与LMIR3するアレルギー疾患(アナフィラキシー・ぜん息・皮膚炎)の症状が悪化することを示したのである。

 次に研究グループは、LMIR3のリガンドを同定するために、LMIR3の細胞外領域を利用して、物理的な「結合アッセイ」と機能的な「レポーターアッセイ」を行った。さまざまなタンパクや脂質をスクリーニングした結果、LMIR3のリガンドとして細胞外脂質のセラミドを同定したのである。 セラミドはマウスの皮膚上皮に豊富なことが知られているが、肥満細胞が局在する皮膚真皮にも存在することが明らかとなり、さらに肥満細胞に発現するLMIR3とセラミドの結合が肥満細胞の活性化を抑え、アレルギー反応を減弱させることを証明したというわけだ。また、肥満細胞のLMIR3とセラミドが結合するだけではLMIR3のチロシンリン酸化は生じないが、同時に高親和性IgEレセプターが刺激されると、LMIR3のITIMとITSMが強くリン酸化されて、肥満細胞の過剰な活性化が抑えられることが判明したのである。 今回の研究により、生体が備える抗アレルギーの仕組みが明らかになった。研究グループによれば、脂質のセラミドやその類似体の投与により肥満細胞におけるLMIR3の機能が強化されれば、アレルギー症状が軽減する可能性があるという。また、今回の研究結果を利用することにより、社会的関心の高いアレルギー疾患に対する新しい予防法や治療法の開発が期待されるとしている

      マイナビニュースより 
     “アトピー性皮膚炎”治療に実績!神経精神科と連携も
    ★ニッポン病院の実力・東京女子医科大学病院

 アレルギー性皮膚疾患の一つ「アトピー性皮膚炎」は、およそ34万人以上が医療機関を受診し、乳幼児から大人まで多くの人を悩
ましている。赤くただれ、強いかゆみを引き起こし、皮膚の広い範囲に炎症は広がりやすい。その炎症には、人間の皮膚の表面にあ
る角質層というバリア機能が関与している。角質層は、細菌などの外敵が体内に侵入するのを防ぐが、アトピー性皮膚炎の人の角質
層では、細胞間の脂質のセラミドが減少。組織が崩れて外敵の侵入を防ぐことができず、炎症を引き起こしやすくなっている。その
ため一般的に、炎症を抑える薬や保湿剤などによる治療が行われるが、治ったように見えても、ふとしたきっかけでまた炎症を起こ
しやすい。この「再燃」には、皮膚の状態や外敵だけでなく、別の要因も絡んでいる。そんな重症例を含みアトピー性皮膚炎の診断
治療、研究実績を国内で最も多く持つのが、東京女子医科大学病院皮膚科。アトピー性皮膚炎のセラミド減少を解明したのも、同科
だ。「アトピー性皮膚炎は、薬で炎症を抑え、保湿剤などで皮膚を保護することで、再び炎症が起こるのを防ぐことが可能です。
 ところが、アトピー性皮膚炎の患者さんの中には、『掻く行為』を無意識のうちに行っている場合がある。ご本人は気づいていませ
ん。その要因を明確にすることにも、力を入れています」とは、同科の川島眞教授(60)。アトピー性皮膚炎治療の第一人者だ。
ステロイド外用薬の適切な使用や、1999年に承認された免疫を調整するプロトピック軟膏、保湿外用薬、抗ヒスタミン薬などの
治療で多くの患者のアトピー性皮膚炎を改善してきた。ところがしばらくすると、またアトピー性皮膚炎に悩まされる患者がいる。
ハウスダストなどの抗原を除去しても、患者の皮膚は赤くただれ、強いかゆみを放つ。そこに、無意識の「掻く行為」の関与を見出
した。「診察中に患者さんを見ていると、手で何度も顔などを触っています。それをご本人に言うと驚かれることが多い。つまり、
気づいていないのです。どうして手で皮膚を触ってしまうのか、30~40分程度、患者さんと話しているうちに、心の問題、そし
て心を癒やすために触ってしまうことも見えてきます。すると、治療の効果はドラマチックに変化する」(川島教授)
 短い診療時間でたくさんの患者の診察を行う皮膚科では、なかなか患者の心の奥まで踏み込むのは難しい。しかし、川島教授は、
十分な対話が必要なアトピー性皮膚炎患者にはあえて診察時間を割き、同病院の神経精神科と連携しながら治療を行っている。重症
患者には、入院による教育指導も実施。
「アトピー性皮膚炎は治らないと思っている患者さんはまだいます。引きこもってしまう人もいる。そういう人たちをゼロにするこ
とが私の夢です」治らない病気の完治へ向けて、今後も挑戦は続く。(安達純子)
                                          
夕刊フジ 10月29日(月)16時56分配信
     みんなで学ぼう!子供のアレルギー東京都主催の講演会 入場無料 
    日時:平成24年12月12日(水)
会場:東京都庁第一本庁舎 5階大会議場
平成21年度に都で実施した調査によると、3歳児の約4割にぜん息やアトピー性皮膚炎などの何らかのアレルギーがあることがわかりました。子供のアレルギー疾患は、ご本人やご家族をはじめ、保育所や学校等の関係者が、 正しい知識を持ち、適切に対応していくことが大切です。この講演会では、専門の先生をお招きして、ぜん息や食物アレルギー、アトピー性皮膚炎の最新の知識、家庭でのスキンケアや保育所等での生活上の留意点などをお話いただきます。お子様がアレルギー疾患をお持ちの方、保育所・学校関係者の方々など、多くの方のご参加をお待ちしております。 
申し込み締切12月3日 詳細:第24年度ぜん息予防等講演会(喘息・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎」)
 
   
     医療関係者向けiPhone用アプリケーション 「ステロイド・プラクティス Pocket」のサービスを開始
   
ファイザー株式会社が医療関係者向けの無料iPhone用 アプリケーション「ステロイド・プラクティス Pocket」をApp Storeに公開しました.
「ステロイド・プラクティス Pocket」は、ステロイドを扱う医療関係者が手元に置いておきたい情報・図版を収載したアプリケーションで、ステロイドのエキスパートである東邦大学医学部医学科内科学講座 膠原病学分野 教授の川合 眞一 先生に監修いただきました。掲載されている内容は、ファイザー株式会社が医療関係者向けに提供しているウェブサイト“PfizerPRO”の人気コンテンツ「ステロイド・プラクティス」の豊富なコンテンツ群から厳選しました。iPhone のアプリケーションですので、どこへでも持ち歩け、必要な時に必要な情報を得ることができます。ファイザーエスタブリッシュ医薬品事業部門では、長く使われている標準的な治療薬であるステロイドについて、多くの医療関係者からニーズが高いこれらの情報を提供していくとのことです。
                                                                
     2112年10月16日 フェイザー社サイトより 
     アトピー関与の遺伝子領域発見 理研がゲノム調査 朝日新聞 2012年10月8日
     アトピー性皮膚炎の発症にかかわる可能性のある八つの遺伝子領域を、理化学研究所などのチームが見つけた。約2万人分のゲノム(全遺伝情報)を調べた。発症のしくみの解明や新たな治療薬の開発につながる成果という。7日付米科学誌ネイチャー・ジェネティクス(電子版)に掲載される。チームは国内の患者3328人と患者ではない1万4992人のゲノムを解析した。炎症抑制やビタミンD代謝などにかかわる八つの遺伝子領域のいずれかに特定のタイプをもつと、発症リスクが1.18~1.40倍高くなることがわかった。そのうち二つは気管支ぜんそくと共通していたという。 厚生労働省によると、アトピー性皮膚炎の国内患者数は2008年時点で約34万9千人。ステロイド剤などで症状をコントロールすることは可能になってきたが、効果があまりみられない例もあり、治療法の研究が進められている。(武田耕太)
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     ニチモウ、麹菌発酵大豆培養物製品のアトピー性皮膚炎への有効性を確認  マイナビニュース 2012年9月14日
     
     ニチモウバイオテックスは9月5日、東京農工大学 大学院農学研究院の松田浩珍 教授らが発見したアトピー性皮膚炎自然発症モデルマウスである「NC/Tndマウス(旧名:NC/Ngaマウス)」を用い、自社で開発した麹菌発酵大豆培養物製品「ImmuBalance(イムバランス)」の有効比較試験を行った結果、皮膚炎症状の悪化抑制および引っ掻き行動数の増加抑制が認められたほか、皮膚の水分蒸散量(TEWL)にも低下が認められたことを発表した。ImmuBalance投与群は、0.1%FK506軟膏塗布薬群とほぼ同等の傾向を示した形である。研究の詳細な内容は、国際皮膚科学関係専門医学誌「Journal of Dermatological Science」2012年8月号に掲載された。
   
ニチモウ、麹菌発酵大豆培養物製品のアトピー性皮膚炎への有効性を確認
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(写真:マイナビニュース)
 現在の日本では全人口の20~30%が何らかのアレルギーを持つといわれ、その数は年々増加している。特に、喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患は、生活の質を低下させる深刻な社会問題となっている状況だ。

 アレルギーに対してはこれまで、さまざまな試みがなされてきたにもかかわらず、根治療法は未だ見出されていない。ステロイド剤を中心とする医薬品は、副作用が懸念されるため妊婦や乳幼児・高齢者などへの投与は慎重にならざるを得ないという問題がある。そこで、副作用のない安全かつ有効な天然成分由来の物質に注目が集まってきており、近年は、「プロバイオティクス」が有害なバクテリアの抑制、食物の消化/吸収の助成、抗菌性活動、腸管免疫の改善など宿主の健康に重要な役割をしていることが示唆されるようになってきた。ImmuBalanceはプロバイオティクス効果だけではなく、有益な腸内細菌の発育と活動を高めることによって、宿主の健康に有利に作用するのプレバイオティクス効果も有しているという。また、麹菌発酵の工程で新たに生成した物質が保健効果を与えるというバイオジェニックス効果も有していると同社では説明している。今回の研究は、アトピー性皮膚炎の症状を緩和することできれば社会的意義が高く、そうした理由から、農工大と共同で、アトピー性皮膚炎に対するImmuBalanceの機能性に関する基礎研究が行われた形だ。

 試験で使用されたNC/Tndマウスは、松田教授らが発見したアトピー性皮膚炎自然発症モデルマウスであり、今回得られるデータは今後の臨床試験へ向けての信頼性に足る基礎データを得るという観点からも有用だという。
研究の結果、アトピー性皮膚炎におけるImmuBalanceの使用は、皮膚炎症状の悪化を抑制し、さらに引っ掻き行動やTEWLも減少傾向となることが確認された。その効果は、抗アレルギー薬とほぼ同程度に皮膚炎症状スコアや引っ掻き行動数を低下させるのみならず、皮膚バリア機能の改善効果は軟膏塗布薬に比べて優れていることが示唆された。

 松田教授らは、「食事の欧米化がアレルギー罹患率の増加の原因だと思う。日本の伝統的な食文化の精髄である麹菌発酵大豆食品が、経口で抗アレルギー薬とほぼ同程度に皮膚炎症状スコアや引っ掻き行動数を低下させ、また皮膚バリア機能の改善効果は抗アレルギー薬よりも優れているということは、アレルギー疾患全般にとって福音だ」とコメントしている。
ImmuBalanceは、プロバイオティクス作用だけではなく、プレバイオティクス作用および直接生体に作用するバイオジェニックス作用を有していることから、それら3つの作用の相乗効果によりアレルギーから脱感作(過敏性を除去)させることが考えられるという。このアレルギー脱感作は、一般の乳酸菌製品より顕著な効果を期待できるとしており、同社では、この新規の機能性素材を、花粉症、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患に困っているヒトに届けることを考えていきたいとしている。
    (デイビー日高) 
     アトピー性皮膚炎 「脱出」へ心のケアも大切 2012.9.11 07:31 MSN産経ニュース
     
     アトピー性皮膚炎の患者は全国で約35万人といわれる。近年は、患者数の増加とともに大人になっても悩まされる人も多い。薬を正しく使うとともに、心理的なアプローチも大切だという。(戸谷真美)
◆分かっていても
アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能がほころび、侵入する抗原を防ごうとする体の免疫機能によって、炎症やかゆみを引き起こす。かくと皮膚の組織がさらにダメージを受け、炎症が広がってしまう。ただ、「分かっていてもやめられない」「眠っている間にかいてしまう」という人は多い。
東京慈恵会医科大付属第三病院皮膚科診療部長の上出(かみで)良一教授は「患者の中には、かゆくなくても無意識にかいてしまう動作(嗜癖的掻破(しへきてきそうは))がある人が多い。不安だったり、逆にほっとしたりしたときです。かくという行為が、安心、ストレス解消につながってしまう」と話す。
 ストレスなどによる嗜癖的掻破がアトピーを悪化させ、治りにくくしている面があるとして、上出教授は外来での初診時、少なくとも15分程度の問診を行っている。家族や学校、職場といった生活環境全般についても聞く。「一番つらいと感じている話題に触れると、無意識にかこうとするしぐさが出る。ストレスをなくすのは無理でも、それに気づくだけで嗜癖的掻破を減らすことができる。アトピーは禁煙同様、『治す』というより『抜け出す』病気だと考えています」
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     アトピー性皮膚炎、慢性化 原因タンパク質特定 佐賀大など発表
     
     アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどを長引かせ悪化させる仕組みと、その原因となるタンパク質を、佐賀大学医学部の出原賢治教授や九州大学、岐阜薬科大学などのチームが特定した。
研究チームは、アトピー性皮膚炎の患者の皮膚組織や血液中に「ペリオスチン」というタンパク質の量が多いことに着目した。ペリオスチンは、アレルギー物質(抗原)が体内に入り活性化した免疫細胞から分泌された物質(インターロイキン4、13)が刺激となって作られる。できたペリオスチンが皮膚の角化細胞表面にある別のタンパク質「インテグリン」と結合することで炎症を起こすことが分かった。
さらにペリオスチンがインテグリンと結合することによって新たな炎症誘発性物質が産生され、抗原がなくても症状が継続して慢性化する「悪循環」の仕組みを突き止めた。マウスを使った実験で、ペリオスチンとインテグリンの結合を阻害したところ、アトピー性皮膚炎は起きなかったという。アトピー性皮膚炎の治療にはステロイド剤や免疫抑制剤などが使われている。今回の成果は、副作用の少ない新薬の開発や治療に役立つものとみられる。研究の論文は米国臨床試験学会の専門誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(Journal of Clinical Investigation)」(オンライン版、11日付)に掲載された。
               
     2012.6.12 08:44  サイエンスポータル編集ニュース
      「原因特定難しい」 反応物質は数百種類以上MSN産経ニュース  2012.5.20 22:33 公害・汚染
     
   
 利根川水系の浄水場で有害物質のホルムアルデヒドが検出された問題は20日、汚染源の特定には至らなかった。汚染は一時的だった可能性が高く、関係者からは「原因の特定は難しい」との声も出ている。
埼玉県は周辺の化学系工場から塩素と反応してホルムアルデヒドを生成する化学物質のヘキサメチレンテトラミンが流出した可能性があるとして、汚染源は利根川支流の烏川(群馬県高崎市など)と推測。群馬県では調査結果から「すでに汚染物質の流出は終わった可能性があり、現状では汚染が始まった流域も絞り込めていない」と説明する。
ホルムアルデヒドになる化学物質はヘキサメチレンテトラミン以外にも数百種類以上存在する。さらに年間1トン以上の指定化学物質を扱う事業所は国への届け出義務があるが、1トン未満の事業所が多数を占めており、自治体側が大半を把握していないことが原因物質の特定を困難にしている。龍谷大学の竺文彦教授(環境工学)は「工場から排出された化学物質か、浄水場でたまたま一気に増えて濾過(ろか)しきれなかった植物プランクトンなどの有機物が塩素と反応した可能性が高い」と指摘している。
     
     飼い主の約半数がペットのアレルギー症状に気付かず  
     
    【5月10日 Relaxnews】春の到来はアレルギーの到来――と思う人は多いだろうが、アレルギー反応に悩まされるのは人間だけではない。家で飼われているペットもアレルギー症状に悩んでいるかもしれないという事実に、飼い主の多くは気付いていないようだ。
動物用医薬品を製造するノバルティス・アニマル・ヘルス(Novartis Animal Health)が最近発表した「ペットアレルギー国際調査(Pet Allergy Worldwide Survey、PAWS)」によれば、犬や猫の飼い主の44%がペットのアレルギー症状に気付いていないという。

また調査によれば、動物を飼う人の半数以上(51%)が、花粉などのアレルゲンが増加するアレルギーシーズンにはペットの症状も表れやすいことを認識していなかった。
獣医皮膚科学を専門とするスティーブン・ショー(Stephen Shaw)博士は、以前より頻繁に体を引っかく、同じ箇所を繰り返しなめるといった行動や、抜け毛や発疹などの主なアレルギー症状を飼い主が見逃さないことが重要だと強調している。

調査は2月15~22日の期間、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、米国で犬や猫を飼う1269人を対象にインターネット上で行われた。(c)Relaxnews/AFPBB News
 
    2012年05月10日 13:05 発信地:スイス 
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